【ライブ】伝説のアイドル@武道館 そして人生は続く

 

f:id:megmikke:20220913001955j:image 降りしきる雨の中「チケット ゆずってください」と書いた紙を持って、じっと立っている男のコ...かと思ったけど、おじさんと呼ばれる年齢かも。

f:id:megmikke:20220913001952j:image 武道館は超満員だった。傾斜が急なスタンド席。急な傾斜はファンの前のめりな気持ちを表しているよう。強くて熱い気持ちで満ちていて、異様とも言える熱気が充満しているように感じた。

 大歓声とともに登場した彼女は、まずドラムを盛大に叩き、次にテレキャスターを持った。オープニング曲はチェリーブロッサム

 歌い始めは「何もかもめざめてく 新しい私」。根っからの大ファンは「いろいろ大変だったけど、頑張ってるよね」と、思うんだろうか。

 デビュー当時と同じようなヒラヒラの白いミニスカート。この40年ちょっとの時間には何もなかったかのよう。彼女も観客も。

 娘について語る時には、濃い色の喪服的な衣装だった。一瞬たりとも忘れたことはないし、忘れないと言っていた。昔々大昔、涙を見せずに泣きじゃくっていた姿を、ふと思い出す。

 リクエストコーナーは、いわゆるマイナーな曲たちを即興で歌って、おもしろかったなぁ。『制服』『ガラスの林檎』も歌ってくれた。当時、聞きまくった!ってほどじゃなかったけど、今、聴くとしみる...。そして忘れられないのは、MCで話すときの彼女の声の力強さ。説得力に満ちていて、思わず引きこまれちゃう喋りなんだよね。

 2時間半に及ぶライブを、彼女はやり遂げた。意図せずに自分にエネルギーを集めてしまう稀有な性(サガ)があるのでは?!と思ったりした。今、武道館でライブができる1980年代の女性アイドルは、彼女だけ。40年前、今日の彼女を、誰が想像できただろう。

 あたしの青春を彩った彼女のヒット曲を、この期に及んで次から次へと聴ける快感に浸れるしあわせ。忘れていた曲や忘れていた思い出も蘇った。彼女は唯一無二の存在と確信した夜だった。

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f:id:megmikke:20220913002520j:image 初めて気づいた日本武道館の碑。1964年10月3日開館。東京オリンピックの競技会場となった。

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2022/07/14 日本武道館