日本での一般公開は、1996年12月。当時は完全に抜け落ちていた作品。上海、蘇州など、大好きな中国の街が舞台だったので、今回の再上映に行くことにした。
レスリー・チャンのお相手は「中国の山口百恵」と謳われたコン・リー。山口百恵を知らない若者も多い今日この頃、こんな喩えで時の流れを感じたりして。
ル・シネマのサイトでは、この作品をこんな風に紹介している。
最近、流行りの4Kものではなく、公開当時の35mmフィルムを使用しての特別上演だそう。久しぶりに映画館でフィルム映画を観ると、画面がぼんやりしている印象。デジタルのパキパキでキレキレな映像にすっかり慣れちゃったんだなぁ。
【ここから大ネタバレ】
1911年、辛亥革命に揺れた中国...というくだりを読んで、ある程度は想像していたけれど、やっぱり重いし、残酷に感じる。2022年の東京でキレイキレイな生活をしていると、かなり刺激が強い。
ラストは子供時代の3人が、こっちを振り向くモノクロのショットで終わる。忘れられない表情。
レスリー・チャンが自ら命を絶ったのは、検索してみたら2003年のこと。もう20年近くも前。本当にこれはあたしの主観なんだけど、彼には「影」がついてまわっている気がする。若い時に並外れてカッコいいと、老けていく自分が許せないのかなとか、そんな単純な理由じゃないんだろうけど、映画と彼のその後を重ねあわせてしまった。
花の影:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
August 2022