時はクリスマス。恵比寿ガーデンプレイスは、賑わっていた。1994年開業、今年で30周年だけど、古さは感じられなかった。ゆとりある設計。
いよいよ「紫」のライブ。案外、白髪の長髪は少なかった。
「紫」の代表曲は、こんな感じ。
1960年代後半から活動している、日本のロックを作ったバンドなのだ。沖縄の基地周辺で活動、アメリカ兵がリクエストする洋楽ロックのコピーを演奏することから始まったという。日本にはまだPAがないと、言われていた時代のこと。
デビューして半世紀以上。今回、ネットであれこれ読んでいて、この長い時の流れの中で、ものすごくたくさんの出来事が、紫に起こったことを知った。ただ、音は変わらない。
ジョージ紫は、ジョン・ロードを彷彿とさせた。そういう時代だったんだよね。何もかも時代。彼はアングラという時代の寵児だったのかもしれない。
そもそも今回のライブの正式タイトルは "MURASAKI CONCERT TOUR : TIMELESS --混迷の時代を超えろ"
超えろ!と言われなくても、彼ら自身はとっくにすべてを超越していると思うけれど、オーディエンスへのメッセージとして、超越を勧めているんだろうな、きっと。
長い長いドラムソロ。昔のロックはこうだった。聞いていて、紫が好きだった高校の女友達を思い出した。彼女はいま、どうしているんだろう?
途中休憩が20分。ボーカルのJJは言った。
「みんなボクたちの歳、知ってるでしょ?休憩します」
後になって検索してみたら、ジョージ紫は1949年生まれだとか。ギタリストはステージ上で、座っていた。
ライブ後半、山本恭司(BOW WOW)がゲストとして登場した。相変わらずのロック体型で、惚れ惚れ。高齢化すると、個人差が出てくるなぁ、という印象。
ライブのラスト曲は "Highway Star"。もうこうなっちゃどうにもとまらない。これがロックだ!
ちなみにプレミアムシートがあって、ライブ後、握手会?があったらしい。こういうところは、今どき。
ホールを出ると、2023年のクリスマスの風景。みんな元気で、この期に及んで紫を生で見れることに、大感謝した夜だった。そして、一生ロックで行こうと思った。ま、変わりようがないと思うけど。
2023/12/17 @恵比寿ザ・ガーデンホール