【映画 ネタバレあり】『テーラー 人生の仕立て屋』なかなか観られないギリシャ映画 アテネを旅しているみたい

 

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 ラジオを聞いてたら、この映画が紹介されていた。「人生の仕立て屋」とは? 観に行ってみよう。ということで、吉祥寺アップリンクへ。「人生は測れないから面白い」っていうキャッチコピーにも惹かれた。主人公の顔が、ちと辛気臭いけど(°▽°)。

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f:id:megmikke:20211203224155j:image 映画『テーラー 人生の仕立て屋』公式サイト|2021年9月3日(金)全国公開

 映像がめちゃくちゃ美しい。ボタンや針がまるで宝石のように輝く。布地の織り目まで生き生きと映し出される。

 映像の美しさは屋外でも。アテネの街、路地、市場、 人々の表情も、まるでアテネの街を散歩してるみたいな気分になってくる。海外に行きにくいコロナ禍の今日この頃、旅する映画としてもオススメ。

 主人公が想いを寄せる心優しい隣人オルガ役、タミラ・クリエヴァが魅力的。彼女はアゼルバイジャン出身なんだってね。コロナ禍でも、いろんな国の映画を観て、旅気分に浸れるしあわせ。

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【この後ネタバレ】観ようと思っている人は観てから読んでにゃ😻

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ここからネタバレ】

 ラストシーン。主人公は「ウェディングドレス」と自分の名前が書かれたクルマを、颯爽と運転している。最初、彼が街に出た時には「屋台」だったので、商売は軌道に乗ったということだろう。

 劇場で観ていた時は、正直、これか!と思った。厳格な父親に抵抗することなく50歳になった男性を、どこか歯痒い思いで見つめていた。でも、改めてブログを書きながらこの映画を振り返ってみると、これも一種の多様性なのかも?!と思う。

 シーンのひとつひとつに、気づかなかった人生のヒントがたくさん隠れているのかも。多分、それはひとりひとり、いつもの日常生活にも。

 それにしても、そそられたのはキャッチコピー。「人生の仕立て屋」とか「人生は測れないから面白い」とか。

 測れちゃう人生もありなんだろうけど、選べるなら「測れない」ほうがいい。いいコトも、よくないコトも、予想外に満ちているほうが、生きてる実感があるもんね。

 

 追記:アップリンクに関して、とてもとても残念な記事が朝日新聞に掲載された。昨年、社長のパワハラ問題が公になり、改善されているのかと何の根拠もなく思っていたら、とんでもないことになっていた。このことについては、後日、別途書くかもしれない。吉祥寺アップリンクは心の底から大好きな空間だけに、本当にガッカリ。

ミニシアター支援の監督や部下になぜ 配給会社社長の不適切メール:朝日新聞デジタル

 

2021/10/3 吉祥寺アップリンク