そもそもインフルエンザの予防接種が有効だとは、まったく考えていなかった。A型、B型、C型と3つも型があって、どれが流行るかわからないし、「うがい」をちゃんとしていれば、ある程度防げるものだと、特に根拠もなく思っていた。そんなわけで社会人になってからは、会社負担以外でインフルエンザの予防接種は受けたことがなかった。
しかし世の中は激しく変わった。「うがい」ではなく、手洗い。専門家の先生たちは口を揃えて言った。「去年、インフルエンザは流行しなかったので、今年は大きな流行がやってくるでしょう」。
しかし今のところ、波はまったく来ていない。厚生労働省の資料によると、令和 3 年第 47 週(令和 3 年 11 月 22 日から令和 3 年 11 月 28 日まで) 分のインフルエンザの発生状況は、「全国で27人」だ。https://www.mhlw.go.jp/content/000861666.pdf
とはいえ、こういうご時世なので、予防接種はしておいた方がいいような気がして、近所の基幹病院に電話したら「現在、当病院で治療中、予約が入っている患者さんのみ接種可能」という回答が返ってきた。最初は「ケチ!」とか思ったが、コロナ患者も受け入れているので、ある意味、クラスター回避策なのかもしれない。
別の病院に電話したら、「予防接種のワクチンの在庫があれば、予約なしでも大丈夫ですよ」と、のんびりした返事。さっそく行くことにした。
名前を呼ばれ、打たれる気満々で診察室に入ると、問診だという。お気楽そうなお医者さんが「去年も打ったよね?」と「はい」を前提としたような口調で訊くので、去年は打ってないんだけど「はい」と答えると、「じゃあ、打つのは処置室だからね、あっちの」と方向を指差して、問診終了。
処置室の前で待っていると、ほどなく名前を呼ばれた。アルコールは大丈夫か、利き腕などの確認が終わって、いざ本番。
「痛くなりますよ」。
と看護師さんが言ってから、数秒間痛かっただけだった。コロナの予防接種よりは長かった気もするけど、気のせいかもしれない。
「お風呂は大丈夫ですけど、注射を打ったところをこすらないくださいね」。
「プールはどうですか?」
「激しい運動はダメです」と、看護師さん苦笑。奥にいた数人の看護師さんたちも、失笑。和やかな?空気が漂った。あたしの感覚だと、プールは激しい運動にならないんだけどなぁ。
料金は4620円。65歳以上の高齢者だと、自治体が2500円負担してくれるんだそう。コロナ予防接種はタダなのに高いにゃ〜...と思いつつ、笑顔で支払いを済ませた。
その後。数年前に打ったときは、めちゃくちゃ腫れたけど、今回はまったく腫れなかった。鏡で見ても、どこに打ったかよくわからないくらい。変化、症状はまったくなく、注射したところが痒かったくらい。プールと海は、注射当日含め2日間は控えた。
それにしても、病院はやっぱり電話が一番なんだなぁ、今でも。ただ最近、電話って便利だと、改めて思うようになった。やりとりが短くて済む、その場で聞きたいことが聞ける、文章をまとめなくていい、声の調子で微妙な感情がわかることもある。
って、話が逸れたけど、インフルエンザ2021 備忘録でした。