【映画】ルージュの手紙(ネタバレなし)

 カトリーヌ・ドヌーヴとカトリーヌ・フロ、二大カトリーヌの大競演!

 助産婦として、医大生の母として、地味に地道に堅実に暮らしていたクレール(フロ)に、30年間まったく音沙汰がなかった継母ベアトリス(ドヌーヴ)から電話が入る。

 「今すぐ、あなたに会いたい」。

 お酒にタバコにギャンブル、体によくない食べ物が大好きで、オトコ達を渡り歩いてきたベアトリスは、ネコよりも気まま。

 長い不在の果てに舞い戻ってきてワガママ全開の継母に戸惑いつつも、ベアトリスに惹かれていくクレール。クレールの父を巡る秘められた過去、そしてベアトリスが突然現れた秘密が徐々に明かされていく...。

 脚本はカトリーヌ・ドヌーヴをイメージして書かれ、読んだ彼女は一発出演OKしたという。

 ドヌーヴは「大輪の花」ってよく称されるけど、ロングに引いた画面でも強烈な存在感がある。顔もデカいが、器もデカいって感じ。樹木希林さんと、同い年なんだってね(^_-)

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  一方のカトリーヌ・フロは、大女優ドヌーヴに比べたら地味で遅咲きだけど、とにかく演技派。1996年公開の「家族の気分」が (フランスで) 大ブレイク! 

 パリで夜行列車待ちしてたとき、たまたま入った映画館で上映してたのが、この作品。パリジャン、パリジェンヌ達が椅子から落ちそうな勢いで大笑いしていた。言葉がわからなくても、素晴らしいコメディエンヌとしての才能があることはわかった。帰国後、日本語字幕付で観て、納得。フランスのエスプリ満載ね(^^)

 最近は「大統領の料理人」「偉大なるマルグリット」など、日本でも主演作が続々公開されていて、うれしい。

 なのになのにそれなのに、ラストシーン手前で、不覚にも寝落ちした。観に行った日は、仕事でややこしいコトがあり、なんとか滑りこんだんだけど、寄る年波か、疲れてたんだろうなぁ。意識が戻り、エンドロールが流れていたときの失望感...。

 だからといって、この映画がつまらないわけでは決してありません。パリの日常の風景、アパルトマンの古い小さなエレベーターや暗い廊下。昔々、滞在していた頃を思い出していたら、なんだかみょ〜に穏やかになっちゃって...。ありゃ、書けば書くほど、言い訳じみてきたかも。

 この映画の結末は、ネタバレで検索すれば出てくるけど、それって邪道だにゃ。ちゃんと万事整えて観なきゃね。反省の巻。

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