瀬戸内寂聴 言葉でたどる95年@池袋 三省堂書店

 年表、寂聴さんの名言、大文豪(三島由紀夫川端康成遠藤周作)からの直筆の手紙などなど、コンパクトながら濃密な展示品と「言葉」の数々。

 <波乱万丈な人生を"言葉"と共にたどり、人間「瀬戸内寂聴」の生き様に迫る> と、フライヤーには書いてある。

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 「映像で観る、名法話」を観てたら、どこからともなく男がやってきて、自分の身の上話を少しだけして、仏教について語り始めた。

 そして、いま会ったばかりの彼があたしに訊く。
 「人はなぜ生きるのか?」

 ちょっとだけ考えて「楽しむために生きる」と答えた。少したって、自分の薄っぺらさに気づく。

 「以前、寂聴さんのお話を拝聴したことがあるんですけど、その時、先生は『自分だけが幸せなのは、本当の幸せではない』と仰ってました」と、付け加えながら「言ってるあたしが自分のコトしか考えてないじゃん」と自覚。

 そう、彼は自覚させるために、この場に登場したわけね、必然的に。

 「この人が憎い、嫌いだというのは、煩悩。心を整えることが必要です。手段としては、坐禅や写経...」と、寂聴さんは説く。

 心を整える? 心を鍛えるだったかも? 心が強くなれば、自然と心穏やかになるっていうお話だったと思う。そう、これからは心穏やかに生きることが、大切。と書きつつ、煩悩だらけの自分がいる。

 「瀬戸内寂聴 名言」で検索してみたら、とってもたくさん、出てくる、出てくる。今日、一番気に入ったのは、こちら。

「たくさん経験をして

たくさん苦しんだほうが、

死ぬときに、

ああよく生きたと思えるでしょう。

逃げていたんじゃあ、

貧相な人生しか送れませんわね。」

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