誰一人として、悪く言う人はまわりにいなかった。なのにこんなに観るのが遅くなったのは、今まで観た伝記もの映画に、アタリがほとんどなかったから。年末、旧友とひさびさ再会し、滅多に褒めない彼女が手放しで絶賛したことが、観に行くキッカケ。結果、サイコーだった。みんなが褒めまくるのが、よ〜くわかった。そして、昔のコトをたくさん思い出した。
クイーンを初めて聞いたのは、中学生の時。曲は "KILLER QUEEN"。衝撃だった。ヨーロッパの古城を連想させるような雰囲気、どこからともなく漂う魔法の香り、ギターの音が新鮮だったなぁ。
観ているとき、観終わってからも、当時がいろいろ蘇ってきた。
例えば「がんばれタブチ〜」と聞こえる歌詞の空耳。当時、全米トップ40で話題になっていた。長〜い間、ナゾのままだったけど、Amazon Music Unlimited の歌詞を見てみたら、Gunpowder, gelatine と歌っていることが今さらながら判明。似ても似つかないし、がんばれタブチにしか聞こえないけど(^_-)。
Queen - Killer Queen (Top Of The Pops, 1974) - YouTube
ブライアン・メイはキリスト様みたいでステキ!って言ってた、同級生がいたなぁ、とか。
クイーンの曲をバンドでコピーしたこともあった。"Keep Yourself Alive" だったかなぁ。むずかし過ぎて、ちゃんと最後まで演奏できたかは記憶の彼方。
とは言え、クイーンの大ファンとまでは至らず、追っかけをしたこともなく、今回、映画を観て、メンバー間の確執や、フレディが内包していたさまざまなことを初めて知った。今みたいに「オネエ系」がテレビで活躍する時代じゃないからね。
この映画が世代を超えて、大大大ヒットしているのは、クイーンが創り出す音楽の素晴らしさ、いつの時代にもどんな世代にも共通する青春の光と影、そしてラストのライブシーンに向かって突っ走っていく疾走感が素晴らしいから...だと思う。よく言われていることだけどね。
こうして、この映画について書いているだけでも涙が滲んでくる。なおかつ清々しく、爽やかな気分に包まれるのは、フレディが自分を貫き、苦悩しながらも、仲間の大切さに気づき、生き切ったからだろう。特に理由はないけど、なんとなく観ていない人、必見です。