【ライブ】上原ひろみピアノソロ アスリートとエクスタシー ひとり格闘技の戦士がコロナ禍に魅せる

 体育会系。全身全霊、出し惜しみもせず、持っているものすべてを出し切る。駆け引きもなし!

 例えば格闘技。相手はいなくても、自らのチカラと表現を武器にして、せめぎ合いながら戦う。かつて存在したことがない強烈な音を作り出すためか?! 聴衆をどんどん引きづりこんでいく。時に何かが憑依しているかと思わせるほどに。

f:id:megmikke:20200922011245j:image 彼女のライブを観るのは、4回め(今回は配信だけど)。初回は2005年のフジロック。最後の1曲しか聴けなかったので、改めて、品川のステラボールに行った。

「後ろの席の人も、ちゃんと聴こえてますか?」

 思いっきり後ろの席だったあたしは、気遣いに感動。拍手で応えた。

 しばらく時間が流れ、2017年。3回めは矢野顕子とのコラボ「ラーメンな女たち」。

「今日の相棒は、とっても調子がいいんですよ」。天下の矢野顕子が、そんな風に言うんだ...と、演奏以上に印象に残った。

 上原ひろみの音楽をいつも聞いているわけではなく(高尚過ぎて(^_-))、普段は歌入りのポップな音楽ばかり。ジャズもよくわからないし。

 聞く音楽と観る音楽は別物だと思っていて、とにかく彼女のパフォーマンスは、息をするのを忘れるくらい圧倒的。人間が生み出すものとして、ものすごい。

 だから今回だって、ホントは客席で観たかったが、32公演もあると根拠のない自信が生まれた。「取れるだろう」と。しかし、あっさり惨敗。

 配信は2回め、数ヶ月ぶりだったけど、強烈に進化していた。様々なアングルから鍵盤を叩く彼女に迫る。特に左からのカメラは感動もの。彼女が右を向いて座ったら、左からのアングルは、なかなか観られるもんじゃない。

 後半はアメリカ南部、ホンキートンク系な曲たち。ポインター・シスターズのデビューアルバムを彷彿とさせるような(と、あたしは思った)。曲調としてはこのあたりが好き。

 アンコールも引っ張らず、ささっと着替えて、すぐステージ戻ってくる。楽しそうなエネルギーを振りまいて、みんなを幸せにする。これからも彼女は、どんどん変化して、誰もたどり着いたことがない極みに達していくだろう。

 コロナ禍で、配信ライブという文化?!が生まれた。最近は、人数少なめに観客を入れ、配信も行う「ハイブリッド開催」が、増えてきている。それなら地方在住でも配信で気軽に参加できるし、チケットが超高倍率の争奪戦で入手できなくても、配信で拝める。子供が小さくてもライブが楽しめるし、ライブ観ながらチャットで幸せを共有できる。ハイブリッドは、これからも残っていくような気がする。

 それにしてもみんなライブに飢えている!ということを、しみじみ感じた夜だった。

 音楽の力が試されている。コロナ禍は、悪いコトばっかりじゃなくて、本当に大切なものは何か、ものすごくハッキリとわからせてくれた。

 彼女って、喋っている時のキュートさと、神様が降りてきたような演奏している時の落差が凄すぎて、それも大きな魅力!

<ライブ詳細はこちらで> SAVE LIVE MUSIC 上原ひろみ - Hiromi 2020公演 | Blue Note Tokyo


(敬称略)

2020/09/16 配信ライブ Blue Note Tokyo

【映画 ネタバレ】ぶあいそうな手紙〜「人間、最後の最後までわからない」その意味は号泣寸前のラストシーンでわかる!

 後になって、ふっとした瞬間に蘇ってきて、じんわりさせてくれるブラジル映画。まさしく「可笑しくて温かい愛のお話」。

【観に行く時は 上映スケジュールを確認してにゃ】シネスイッチ銀座 - 上映中の映画

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f:id:megmikke:20200905200527j:image 映画『ぶあいそうな手紙』公式サイト | 7/18(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開

手紙の読み書きを頼まれた若い女のコなんて、大人しそうでインドアな印象を持つかもしれないけど、彼女はちょいと過激で、物言いもハッキリしてて、曰く付きの彼氏までいる。そんな彼女はエルネストにキッパリ告げる。

「そんなかしこまった手紙じゃ、全然響かない。読んで相手がどう思うか、考えなくちゃ」。

 もともと頑固で、加齢と共に益々頑固になっているエルネストだったのに、なぜか彼女をすんなり受け入れていく。誰の言うことも聞かなかったのに。そして、彼の人生は大きく、いい方向に動いていく。

f:id:megmikke:20200905200522j:image 政治的なポエトリー・リーディングのシーンもあったり、ポルトアレグレの街もふんだんに出てきて、ブラジルのストリート感覚も味わえる。

 そして主題歌『ドレス一枚と愛ひとつ』は、この映画のステキな鍵を握っている。歌っているのは、ブラジル音楽界の大巨匠カエターノ・ヴェローソ。

https://youtu.be/KuKcuwQasWg

 この曲が使われるシーンは2回ある。特にラストシーンで流れた時は、号泣したかった。

 エルネストがウルグアイ出身という設定なので、ブラジル映画だけど、スペイン語がたくさん出てくる。この曲もスペイン語で歌われている。作者はアルゼンチン出身の大御所フィト・パエス

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https://youtu.be/7aSsSf-e4zQ

 1994年、初めてアルゼンチンに行ったとき、レコード屋の店員さんに薦められて買ったCDに入っていた、あたしにとって運命の1曲。この曲について語ると1万文字くらい書けそうなので、フィト・パエスについてはまた別の機会に。彼、今でもバリバリ現役です。ヨーロッパかメキシコに行って、絶対、ライブを観よう。

 すっかりジジイになったけど、それでもやっぱりカッコいい。改めて、この曲を聴きながらあたしは部屋で思いっきり泣いた。歌詞はおおよそこんな感じ。

 

 君と出会った

 君にとても辛く当たったのは わかってるんだ

 君は天使だったのか、それともルビー?

 僕はただ君と出会ったんだ

 

 星たちは再び微笑む

 マンダラの鍵は燃え

 僕はただ君を見てた

 

光たちはいつも魂に火をつける

僕が街で迷ったとき

もう君はわかってるよね

その瞬間 、君は泣いてもいいし

僕を殺してもいい

僕は誰も探していなかったんだ

ただ君と出会った

 

君はマドリードマリファナを吸っていた

生きていくためにいくつか助けが必要だって

君は手紙を書いただけ

もう君はこの国に未練はないんだね

君はドレス一枚と愛をひとつ持っていた

僕はただ君と出会った...

 

最近のフィト・パエス この曲を歌う

https://youtu.be/zwtTWFwO13I

 

f:id:megmikke:20200905203910j:image ちなみにこの作品の舞台になったポルトアレグレは、ここ。ブラジル南部も南部、ウルグアイのすぐ近く。

f:id:megmikke:20200905224745j:image エルネスト役のじいさん、どっかで見たことあるな...と思ったら、2005年に日本で初めて一般公開されたウルグアイ映画『ウィスキー』の主演俳優だった。ウチのアーカイブに当時どこかでもらった「ウィスキー新聞」があったので、写真を載せておきます。超充実の内容。

 そう、映画『ウィスキー』も、心に染みる素晴らしい作品。全然カッコよくも美人でもない3人の俳優さんしかほとんど出てこない。靴下工場で働く3人の日常は淡々としていたが、あるコトをキッカケに波風が立ち、そして...。

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【この後、思いっきりネタバレ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ぶあいそうな手紙』のラストシーン。

 エルネストは、昔々から恋心を抱いていた、ウルグアイ時代の友人の奥さんの元へと向かい(友人はすでに鬼籍に入っている)、キレイさと上品さを保っている奥さんと抱きあってラスト。

 彼がこんな行動力を得られたのも、23歳、ほぼほぼ孫くらいの年齢の女のコと、たまたま知りあったのがキッカケ。血の繋がった息子は、ほとんど頼りにならなかった。人間、最後の最後までわからないのにゃ😸

f:id:megmikke:20200903114910j:image 映画館の壁に貼ってあった紹介資料
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 つぶやき:原題は「エルネストの目」。日本語タイトル『ぶあいそうな手紙』は、エルネストがもともと書いていた手紙がぶあいそう、愛を伝え切れていなかった、素直じゃなかったとか、そういうところから来てるんだと思うけど、もうちょいそそられるタイトルがよかったかなぁ。

【海】湘南に台風のスウェル 逗子マリーナに見守られて波乗り

 こないだの週末は、湘南へ。途中、熱帯みたいなスコールが降ってきたけど、すぐ止んだ。

f:id:megmikke:20200908151419j:image 材木座の駐車場、国道134号越しの海。逗子マリーナ方面は、雲が多いながらも晴れている。
f:id:megmikke:20200908151415j:image 鵠沼方面は、あやしい雲行き。早く入っちゃおう。

f:id:megmikke:20200908151459j:image 波乗り後: 高校生の頃、大人になれば自然と逗子マリーナに部屋の1つも持てると思ってた(^_-)。あの頃は、よくドラマのロケなんかに使われて、憧れだったなぁ、逗子マリーナ。ヤシの木が並ぶ道を、オープンの赤いスポーツカーで走るとか(^_-)。
f:id:megmikke:20200908151506j:image 沖で大きな波が立ってるのが、玉石というポイントだと、最近、知った。
f:id:megmikke:20200908151502j:image 玉石の更に奥、逗子マリーナの沖にあるのが「カブネ」というポイント。その隣りが、大崎。このへんはシークレット的存在だったけど、最近はネットでも出てくる。

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f:id:megmikke:20200908151447j:image 材木座の駐車場は24時間営業なので、夕方ものんびり。昔ながらの平置き、いろんな景色が見えるし、どこからともなく夏の匂いが漂ってくる。由比ケ浜のハコモノ駐車場より、ずーっと好きだな。

 

 大崎に向かってパドルするときに降りた古いコンクリートの階段は、通行止めになっていた。逗子の駐車場(ロードオアシス)は、崖くずれで大部分が閉鎖。夏の終わり、今更ながら、青春が終わったなぁ...な〜んちゃって(^_-)

f:id:megmikke:20200908151452j:image 逗葉新道のインターに向かう道の途中に「かつや」があり「鶏ちゃん焼きチキンカツ定食」を食べた。波乗りして、ボリューミーな定食。大学生の男のコみたいで、進化も進歩も皆無。ただ、寄る年波だけは着実に進み、稲村ヶ崎とか、リーフはこわいなって思うようになった。台風のパワーを感じつつ、穏やかなポイントで、末長く波乗りを楽しみたい。

 逗葉新道といえば、いまだに通行料金100円がかかる。ETCは使えず、係員のおじさんと挨拶したりして、昭和レトロ。ウィキペディアを見てみたら、収益性は全国でも有数らしい(^_-)

それにしても、日本の熱帯化は深刻な問題。台風は毎年強力になっていくし、災害も増えた。昔みたいに「台風来たぜ、ベイビー!」なんてはしゃぐことも憚られる。

 温暖化を防ぐために、できるコトはちゃんとやっていこうと決意。

#音楽を止めるな Tシャツ 第二弾 到着!

 

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大好きな音楽を、アーティストを、ライブハウスを、J-WAVEが今できる形で応援するプロジェクト始動!「#音楽を止めるな」 : J-WAVE 81.3 FM RADIO WEBSITE

f:id:megmikke:20200831123915j:image  ♯音楽を止めるなTシャツ、第二弾が届いた。今回は、ダンスミュージック・クラブカルチャー支援。前回と同じく BEAMS RECORDSとのコラボ。Technicsのレコード・プレイヤーが、いい味出してる〜。レトロだけど未来を感じさせ、力強い。

 暑くて日々タンク、まだ着てないんだけど、夏が終わるお楽しみは、肌触りのいい、このTシャツを着るコト!

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【買ってよかった!日本の100円ショップは すごい】

 日本の素晴らしい大衆系文化ベスト3は、これ!だと思う。

1) カラオケ

2) アメリカ生まれの(雑な)コンビニを 自治体の書式をプリントアウトできるほど緻密に昇華させたコンビニ

3) 100yenショップの切磋琢磨 ど〜せ100円だからといい加減につくるコトなく、どんどん進化させる

特に「すごい!」と思ったものを日常の感動備忘録として書いておくことにしました。

◆シンプルで使いやすい歯ブラシ立て◆

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f:id:megmikke:20200619201612j:image シンプルなデザイン、色合いもよく、歯ブラシをサッと入れるだけ。素材は陶器。実はAmazonでも似たようなものを購入したけど、こちらの方が値段1/5、ずーっと使いやすかった。May 2020 @Daiso

◆使用後じーっと見つめてしまうほどよく落ちる 油よごれクリーナー◆

f:id:megmikke:20200619235803j:image テレビの情報番組だったかで「興奮するほど、よく落ちる」と言っていたのが、DAISOの「油よごれクリーナー」。試しに買ってみたら、諦めていたレンジフードの油埃まで見事に落ちた。

f:id:megmikke:20200621194658j:image キレイになったレンジフード。使用前の写真を撮り忘れたのが、残念!20年近く蓄積した油埃は、相当な積み重なり具合だった。
f:id:megmikke:20200621194653j:image レンジフード近くの棚、使用前/使用後。しつこいようだけど、レンジフードはもっともっと油よごれが積み重なっていた。April 2020 @Daiso

◆惜しかった!スマホ保護フィルム◆

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f:id:megmikke:20200729122015j:image 3000円台から1000円台まで、いろ〜んな保護フィルムを使ってきた。不器用なのか⁉️ うまく貼れないので有料で(500円位) 保護フィルムを貼ってもらったりしていた。

 今回、バッテリー交換で、またまた保護フィルムを剥がされてしまい(°▽°)、3000円超えの保護フィルム交換を薦められたんだけど、遠慮した。

 試しにDAISOで税抜き100円保護フィルムを購入。100円だし、うまくいかなくてもいいや、と心置きなくおおらかに貼ってみたら、ビックリぽん‼️ 今までの人生で一番上手に貼れた。剥がれることもないし、タッチもまったく問題なし。照明によって若干反射があるくらい。1メートル位のテーブルからフローリングの床に落としたが、問題なし。が、10日ほど使うと、小傷ができ始めた。1か月ちょっと使うと小傷が増え、画面全体が薄〜く白っぽく感じられたの、別の保護フィルムに貼り替えた。

 100円ショップは日進月歩。1年位したら進化してるかも。次回、張り替えるとき、また行ってみよう。June2020 @Daiso

ヤマヨ水産さん「夏ギフト2020」到着!堪能中!

 

f:id:megmikke:20200829230113j:image 気仙沼のヤマヨ水産さんからの夏ギフト到着!今回は、初めて「牡蠣のやわらか煮」と、わかめを送っていただきました。

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f:id:megmikke:20200829230120j:image 箱を開けるとこんな感じで、ギフト感満載!「牡蠣のやわらか煮」は、しょうゆ、みそ、柚子胡椒の3種類。

f:id:megmikke:20200829230109j:image いよいよ「いただきます!」の瞬間。やわらか煮は、まずは基本⁉️のおしょうゆ味。牡蠣はムチッムッチ、思い出すだけでも思わずゴックン。やっぱり素材がすばらしいって、おいしい基本なんだなぁって、改めて実感。しかも、料理することなく、袋を開けただけで、逸品かつ絶品がおうちで楽しめる...。これって、すごい‼️

 わかめはプリップリで、歯ごたえあって「本物のワカメ食べてる!」って、これまた実感!個人的には、わかめってオリーブオイルと相性がいい気がする。山椒、粗挽胡椒、お醤油などを加えても、グー。

 今回は冷凍ご飯だったけど、次回は炊きたてご飯で、いただきます。次は柚子胡椒にするか、味噌にするか、今から迷い中。ワクワク!

「夏ギフト2020」は、現在(2020/08/30) まだまだ絶賛通販受付中! なくなり次第終了です。

ヤマヨ水産「夏ギフト2020」ネット通販 | ヤマヨ水産・オーナー制度(三陸 気仙沼大島・牡蠣養殖)

 

 

 

【濃厚接触してたらしい】厚労省 接触アプリに不具合

追記: 2020/09/08 新型コロナ「接触確認アプリ」修正版を公開 厚労省(NHK) https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200908/k10012607881000.html

 

以前、深夜に厚生労働省の感染接触アプリから「陽性者と接触した可能性があります。『陽性者との接触を確認する』をクリックしてください」というメッセージが表示された話を書いた。

 メールで問い合わせたが返信が来なかったので、コールセンターに電話したら「接触していないのに、接触したと表示される不具合」という説明があったので、間に受けた。

 4日後。忘れたころ、メールの返信が届き、ログを確認してほしいと書いてある。で、確認してみたら、しっかり、濃厚接触のフラグが立ってました🙀🙀🙀

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 はれほれひれはれ〜。「一致したキーの数」というのが、濃厚接触があった数。なのにアプリの不具合で「接触していても、接触していない」と堂々と表示される。つまり、コールセンターの説明の逆転現象が起こっているのだ。

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 フラグが立っている旨と、いつ接触したのかを教えてほしいと書いて、メールに返信した。多分、しばらくメールの返信は来ないだろうと思い、前回、堂々と逆の説明をしたコールセンターにも、電話してみた。いろいろ突っ込みまくって、言われたことをまとめると下記の通り。

「お客様のような現象が起こった場合、こちらでは『接触していないのに、接触したと表示される不具合』と説明するように指示されている。メールの回答と異なっているとしたらメールのほうが正しく、詳しい」。

 よくそんなことが言えるわね。だったら、コールセンターいらないでしょ? とキレたくなるのを抑え「委託ですか?」と訊いてみたら「はい、厚労省から委託され、民間企業が運営しております」とのこと。税金のムダだよね。

 ちなみにこのコールセンターは、一般市民向け。後ほど出てくるけど、接触通知者専用のコールセンターは、別にある。

 メールの返信がすぐに来るとは思えなかったので、「自主的に自粛」した。とにかく人と会わないようにして、話も短く切り上げ、ティップネスにも行かなかった。

 アラームが上がったのが、8月4日 02:02。自主的自粛最終日8月16日になっても厚労省から返信はない。接触通知者専用窓口のフリーダイヤルに30回以上電話したけど、繋がらない。

 「この国は法治国家ではなく、放置国家だと判明し、残念です」と再度メールしてみたら、2日後、とても丁寧な文章の返信があった。ただし、要約すると「原因に関しては現在調査中、日付の確認も行えない。タイムスタンプの日付から直近2週間以内に陽性者との接触があったということしか伝えられない」という内容。

 メールの内容は、突っ込みどころ満載だけど、いちいち書くために時間を使うのは、アホらしい。

「コロナは感染後、発症前2日前から他人に感染させる」って、よくテレビで言っている。もし、あたしが感染していて、なおかつ自主的自粛しなかったら、どんどん感染させていたかもしれない。無症状なだけだったのかもしれないし。

 こうして、陽性者はどんどん増えていくんだと実感。アプリに不具合はつきものだけど、それならそうと開示してほしい。今の政府に絶望的に欠けているのは、説明する姿勢。大丈夫か?!ニッポン。

 8/19(水)の報道ステーションでも、この不具合を取り上げてました。

【ラテン・クラシックス】メロンの気持 - Corazon De Melon - オリジナル曲を探すバーチャル・トリップ 作者はカルロス・リグアルという人 森山加代子、ゴールデン・ハーフから高橋真梨子まで掘りまくっても果てがない

 ある晩、YouTubeを見てたら、「次の動画」に"Hermanas Benitez" という未知のグループの名前と共に、"Corazon de Melon" のタイトルが! 日本では1960年、森山加代子がカバーしてヒットした邦題『メロンの気持』。

 ラテン・クラシックスの中でも、マイベスト10に絶対入れたい大好きな作品。

 もしかして、このグループ "Hermanas Benitez" が『メロンの気持』のオリジナル?! 探りに、バーチャル・トリップに出掛けてみるコトにした。

f:id:megmikke:20200815015137j:image https://youtu.be/-ZuOiH0hHTY 森山加代子バージョン。あたしが好きな要素(女声、ラテン、メロディアス、ポップ、キッチュ) をすべて網羅してて、完璧。声が裏返るあたり、その後の日本の女性アイドルの先駆けだったのかも。特に後半、「すわ〜っ!」という合いの手?!が入るのが、長いことナゾだったんだけど、今回、解けました。続きは後ほど。

f:id:megmikke:20200816015847j:image https://youtu.be/bt02QFyIuDM 日本では比較的知られているローズマリー・クルーニーの英語カバー。ペレス・ブラードがバックで跳ねまくり、すばらしいチャ・チャ・チャを演奏してます。ローズマリー・クルーニーって、しっとりしたジャズ歌手っていう印象なんだけど、ラテンとの相性もバッチリ。

 「あなたの心はスイカの心。あなたって、とっても甘い。ドキドキさせるわ。あなたって冷たいのね...」というような英語詞がついてて、いつのまにか、メロンがスイカになってました(°▽°) 

 それにしても彼女って、ジョージ・クルーニーの叔母さんだったのね。知らなかった!

 

f:id:megmikke:20200816023956j:image https://youtu.be/ps7E4kYJbco いよいよオリジナルに近づいてきました。今回発見した "Hermanas Benitez" バージョン。スペイン語版のWikipediaによると、彼女たちはキューバの元労働大臣の娘たちだそう。この曲は、1959年のメキシコ映画 "Sube y Baja"  (aka : Up and Down)のオープニング・テーマにも使われたという。

参考 Wikipedia(スペイン語) https://es.m.wikipedia.org/wiki/Hermanas_Ben%C3%ADtez

 

f:id:megmikke:20200816223544j:image https://youtu.be/Yih6AAlGAmc 本当に最近のYouTubeはすごいと思う。60年以上も前のメキシコ映画が、簡単にサクッと見れちゃう。確かにこの映画のオープニング・テーマは『メロンの気持』なんだけど、インスト。が、クレジットには【"Corazon De Melon".... Carlos Rigual】と書かれている。もしかすると?!


f:id:megmikke:20200816225014j:image https://youtu.be/pyqEG3NbZ6s "Hermanos Rigual" が歌う『メロンの気持』。グループ名は「リグアル兄弟」なので、この3人のうち、誰かが 作者のカルロス・リグアルなのでしょう。オリジナルと思われるバージョンは、まさかのオヤジ3人組(°▽°) 男性が歌う『メロンの気持』は、初体験。

 

f:id:megmikke:20200816230023j:image https://youtu.be/3xo4tlQ9Jss  ゴールデン・ハーフも1974年にカバーしてました。💕ハッハ〜〜ん、ハ〜〜ん💕 悩殺お色気系の合いの手、チープさがクセになりそう。「8時だヨ、全員集合」で、加藤茶が「ちょっとだけよ」と囁きながら日本中を席巻したのが1973年。バックで流れていたのは、ラテン・クラシックスの名曲『タブー』。世の流行に影響されたのかなと、ふと思ったりするブラスのアレンジ。

 

 ところで、日本語の歌詞は、ちょいとセクシーで意味深な内容。

f:id:megmikke:20200817115551j:image (訳詞:ホセ・しばさき) 

 スペイン語の歌詞は、バージョンによっても多少違うけど、いたってシンプル。

f:id:megmikke:20200817120222j:image "コラソン・デ・メロン 月よ、彼女を知ってから 彼女のコト以外、何も考えられない ボク、いったいどうしちゃったんだろう 彼女なしじゃ、もう生きられないんだ" 

 森山加代子バージョンの訳詞は、ほぼ作詞に思えるけど、日本語詞の内容はどこから来たのか、それともただ単に作っただけなのか?!

 

f:id:megmikke:20200816234157j:image https://youtu.be/waSpNVQ5Db0 グロリア・ラッソはスペインに生まれ、フランスでシャンソン歌手として活躍したんだそう。他のバージョンより、柔らかいイメージ。

 曲の後半「スアーベ」という合いの手が入る。これはスペイン語で "Suave" 「柔らかな」という意味。森山加代子バージョンで、後半「すわ〜」と入るのは、多分、この「スアーベ」が元なのでは?と思います。

f:id:megmikke:20200817000125j:image https://youtu.be/01pl3e0n0WU ヴェラスケス・シスターズというグループも、カバーしてます。

f:id:megmikke:20200817003156j:image https://youtu.be/fW3HMzYD5fo にゃんと!あの!高橋真梨子までカバーしていた。

 "Corazon de Melon" というタイトルの意味。深く考えたコトがなかったけど、愛する人への呼びかけなんだそう。英語で言う "Sweetheart"みたいな感じね。"Mi corazón" とか、"Corazoncito mio" とかは、よく耳にするけど、メロン🍈付きはスペインでもラテンアメリカでも、日常生活では聞いたことがないなぁ。メロンが付くと、茶目っ気がある表現になるとか。昔はよく使ったのか、キューバ特有の表現なのか、人によるのか???

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10185909040

 この曲が流行り始めたのは、1958年ごろのよう。カストロチェ・ゲバラが、着々とゲリラ戦を繰り広げていたころ。そして1959年1月、革命政権が樹立された。この曲 "Corazon de Melon" は、古き良き...良いかどうかはわからないけど、革命前最後のノスタルジックなキューバなのかもしれない。

 森山加代子バージョンは、編曲も演奏もすばらしく、当時の日本のトップ・ミュージシャンが競演してたんじゃないかな。

 当時、現役だった世代の方々がこのブログを直接目にする機会はあまりないかもしれませんが、当時のエピソード等ご存知の方、ご教示いただけるとうれしいです。例えば...。

・日本語版「メロンの気持」、オリジナルと全然違う日本語詞はどこから来たのか

・森山加代子バージョンでは、曲の後半「すわ〜っ」という合いの手?が入る。グロリア・ラッソ版からのインスピレーションだと思うのですが、誰のアイデア

・森山加代子は、声を裏返す歌い方をしている。この歌い方は、日本の女性アイドルたちが長い間継承していったが、私が知る限り、森山加代子が最初だったと思います。誰が思いついたのか?

・素晴らしい演奏を繰り広げるオーケストラのメンバーは、誰が集めたのか? 

  検索もしてみましたが、うまくヒットしません。当時を知っている方々が少なくなる現在、エピソードを残していければと考えています。

megmimi222🍊hotmail.com

🍊を@に変更してメールするか、コメントを送ってくださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

(敬称略)

追記:スペイン語のアクセントは、文字化けすることがあるので、省略しました。正確には corazón de melón です。

 

【映画 感想 ネタバレ思い込みあり】『カセットテープ・ダイアリーズ』〜1987年 イギリス地方都市が舞台の青春映画 懐かしくて泣きっぱなし

 

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f:id:megmikke:20200731125527j:image 映画『カセットテープ・ダイアリーズ』公式サイト/全国絶賛公開中!

 

 当時、よく聴いていたイギリス音楽。人気者だったシンガーたち、カジャ・グー・グーのリマール風とか、バナナラマ風とか、主人公の同級生のファッションや、メークも懐かしくって、映画が始まるとすぐ物語に入りこんでいった。

 1987年はあたしにとって、ものすごくたくさんの変化があった年。主人公たちとは若干世代が違うけど、映画のストーリーと、怒涛のように押し寄せてきた昔々の思い出が合流し、当時にタイムスリップしていた。

ブルース・スプリングスティーン?! オヤジ世代の音楽じゃないか? 今は何年だと思ってるんだ?」なんてセリフが出てきたけれど、ブルースがデビューしたのは1970年代のアメリカ。地方都市とはいえ、他のイギリスの高校生@1987年には、古臭く、泥臭く感じられたんだろう。

 が、パキスタン人の移民として、人種差別や、経済的成功を強く求める父親との軋轢を抱えている主人公の少年にとって、ブルースの音楽が生きる勇気を与えてくれたのだ!

 実はあたし、ブルースの音楽は苦手だけど(°▽°) それでも十分楽しめました。

 原題は Blinded By The Light (光で目もくらみ)。Manfred Man's Earth Bandのカバーが、全米トップ40でかかっていたことを思い出した。作者はブルースなんだそう。知らなかった!

 ま、そんな「だからどうした?!」的原題?!に『カセットテープ・ダイアリーズ』という魅力的な邦題をつけたのは、すごいと思う。特に昭和世代にはカセットテープにも、日記にも思い入れがある人が多いだろう。手で文字を書きまくる彼の姿に、懐かしい昔を思い出したり。そう、SNSじゃなくて、日記なんだ!

 好きだったのは、こんなシーン。

 アメリカに行くチャンスを得た彼は、入国手続きで訪問の目的を訊かれる。「ボクはブルース・スプリングスティーンの大ファン。彼が生まれ育った町に行くんです」。そう答えた彼に入国管理官は、「そうか、ボス(ブルースの愛称) の町に行くのか。楽しんでこいよ」と言いながら、パスポートにスタンプを押す。

 今みたいにスピード優先じゃなかったし、手続きもアナログだったから、昔は無駄話が多かった。でもムダじゃなくて、ちょっとしたすれ違いざまの会話は、思い出をたくさん残してくれたんだよね。

 

 移民の息子が、父親に押し付けられたマネー・コンシャスな人生ではなく、自分が大好きな「書く」という行為で身を立て、有名ジャーナリストになり、回顧録まで出し、要するにサクセス・ストーリーでしょ?っていう見方もあると思う。オヤジの自慢話@居酒屋 がグローバルに展開して、イギリスで映画になったっていうか。

 かなりストレートな展開とエンディングなので、何か「ヒネリ」が効いた映画が好きな派には、ちょいと合わないかも。でも、あたしはこういうベタな青春映画が、大好き!

 首都圏でもまだまだ公開中だし、日本全国これから順次公開予定。お近くで上映されているのを見つけたら、ぜひ!(2020/08/10現在)

カセットテープ・ダイアリーズ 劇場情報

 

 

【映画 ネタバレ 個人的感想】凱里ブルース〜雲が低く垂れこめる亜熱帯の地方都市 現実と夢の間をさまよう感覚は初体験

 どうしても観ておきたくて、上映終了の数日前、イメージフォーラムへ。

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この作品の舞台となる「亜熱帯」の山村は、あたしがイメージする「亜熱帯」とは違う。いつも曇ってて、雲が低く、光量が少ない。登場人物たちの服装や、家の構造から、温度は高いんだろうと思ったけど、湿度はあんまり感じない。ちなみに凱里市があるのは、このあたり。

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 山の景色が続き、トンネルも度々、出てくる。このトンネルは、忘れられなくて、今でも時々、ふっとしたとき、浮かんでくる。過去と現在、未来をつなぐ意味合いなのかも。

 新華社通信は 「中国映画を五十年進歩させる」伝えたそう。ということは、とても質が高くて芸術的、もう一言付け加えると、難解か。

 前半は眠気との闘い、後半、眠気に負けた。主人公が旅に出て、美容院でかわいい女のコに出会い、船頭さんが操る舟で、向こう岸に渡るシーンあたりまでは、意識があった。

 ネタバレサイトを見てみると、主人公がたどり着いたその村は「架空」で、出会った女のコは亡くなった妻であり、バイクで送ってくれた若者は成長した甥っ子だったり、あぁ、そういうコトだったのか!と、いまさらながら納得。

 この映画はビー・ガン監督のデビュー作。なんと!この映画を撮ったとき、彼は26歳だったとか。寝といて言うのも何だけど、天才。

 監督が考える構成、意図、伏線、物語の構成もろもろちょいと頭に置いた上で、もう一度、この作品を観てみたいと思う。時期未定だけど、横浜のジャック&ベティで上映されるそう。横浜、長いこと行ってないし、行こうっと。

 コロナのドタバタで、この監督の2作目『ロングデイズ・ジャーニー』も観てない。こちらは配信待ちかな。

 ほとんどの日本人が見たことない風景と手法。映画好きなら『凱里ブルース』とビー・ガン監督の名前を、覚えておくといいコトあるかも。