【映画】【ネタバレ】【主観】『ぼくは君たちを憎まないことにした』-突然 テロで妻を失い 子供と二人残されたなら...-


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f:id:megmikke:20240101183159j:image 映画『ぼくは君たちを憎まないことにした』公式サイト

【予告編】11.10公開『ぼくは君たちを憎まないことにした』本予告 - YouTube

 

僕と息子が

幸せで自由な人生を送ることで

君たちは恥じ入るだろう

君たちの負けだ

人生は続く

君たちに憎しみを贈らない

 

 ここからは、あたしの主観的感想です。もし、これから観る予定がある方は、読まないほうがいいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、テロで妻を失った主人公が、Facebookにメッセージを投稿すると、瞬く間に「いいね!」が積み重なっていき、テレビ局からも取材が来る。テロで妻を失ってすぐにテレビに出て、インタビューを受けるなんて...と、快く思わない親族もいる。

 意外だったのは、Facebookへの投稿が、事件後すぐのタイミングだったこと。主人公は、元ジャーナリスト、今は小説を書いているというから、文章がとても上手なのは納得。ただ、この時点では彼が書いたことと彼の気持ちとは、イコールじゃなかったのかも?! そんな印象を持った。

 もちろん、彼の考えではあるだろうけど、突然、大切な妻を失った混乱の極みの中で、思い浮かんだ考えのひとつではないか。彼の苦悩は、テロで妻を失ったことに加えて、自身で書いた言葉に、彼自身が縛られて生まれたような気がしてしまう。

 彼も書いているように、人生は続いていく。長い人生の中で、様々なことが起こり、様々なことを考え、彼は変容していくかもしれない。ラストシーン、静かな公園のハンモックに寝ころぶ彼の表情は、「さぁ、がんばろう!」というよりは、これから彼の身に降りかかるかもしれない、様々なことに対する不安が浮かんでいるように見えてしまった。

 とはいえ、この映画のタイトル、『ぼくは君たちを憎まないことにした』は、今、最も必要とされている考え方じゃないかと思う。今、世界で起こっている戦争、そして戦争の火種になりそうなたくさんの出来事、連鎖、貧困や飢餓。日本は一見、平和だけど、格差がどんどん拡大している。

 『ぼくは君たちを憎まないことにした』という考え方がどこから生まれたにしても、ほんの小さなことでも「違い」を尊重することが、これからの世の中をよくしていくのだと思う。そしてあたし自身も「違い」を尊重できるようにならなくちゃね。

 この映画は、大切なコトを考えるキッカケになった。観てよかった。

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2023/11/24 @TOHO CINEMAS シャンテ