【ライブ】ノラ・ジョーンズ - 武道館が巨大なジャズ・ライブハウスに!彼女のやわらかい声に包まれた夜

 

f:id:megmikke:20221106031243j:image 急遽決まったオープニング・アクトは、ロドリゴ・アマランテ。ノラ・ジョーンズとは"Falling" "I Forgot" で共演しているブラジル人シンガー。

 日本語の挨拶、とっても発音がよくて、「おおきに」とか言ったりする。東京会場では、やや失笑か。すると今度は英語で「だって昨日まで関西にいたんだもん」とか言ったりして。

 彼って、関西ノリなイメージ。腰が低い関西のおっさんみたい。でも演奏は素晴らしかった。心地よい眠りの国に誘ってくれるんだけど、もったいなくて寝られない。彼の音は「フリー・フォーク」と呼ぶそうだ。

Norah Jones, Rodrigo Amarante - Falling (Audio) - YouTube

 そしていよいよ!ノラ・ジョーンズ登場。今回はまさかのアリーナ席。しかも左寄りだったので、彼女が弾くピアノの指先も、横顔も、全部見えた。だからよりライブハウス感が増したんだと思う。ミニマムなバンド編成、ミニマムだけど潤いのある音のつながり。

 そしてあの声が、あたしたちをやさしくつつむ。すべてひらがなで書きたくなるような、適度に湿度がある、ちょっとハスキーでやわらかい声。

 "Don't Know Why"は、アンコールで歌ってくれた。
 深淵で哲学的、終わりのない想像をかきたてる歌詞。中学で習うくらいの英単語なのに、深い。あれからもう20年だ...。

 繰り返される "I Don't Know Why I Didn't Come" というフレーズを聴きながら、大げさに書いちゃえば、人生を振り返る。

 

なぜ、彼女は「楽しみの館」を去ったのか?

ひとりでドライブするのは、なぜ?

なぜ、彼女は快楽とともに死ねるのか?

心がワインに浸されるのは?

ずっと忘れられない人とは?

 

 よくよく歌詞を追っていくと、たくさんの「?」に行き当たる。検索すればたくさんの「示唆」が出てくると思うけど、答えなんて必要じゃない気もする。結局、理由なんて、後付けなのかもしれない。

 セットリストを見ていると、この曲をアンコール前の最後に歌っているライブもあったので、もしかしたら別アレンジで演奏したコトもあったのかも。一番最初のバージョンで聴きたかった気持ちもあるけど、ライブハウス化した武道館で、この曲を聴けたことは、忘れない。忘れられない一夜になった。

 

2022/10/18のセットリスト

f:id:megmikke:20221107214241j:image ノラジョーンズ 来日 ライブ 2022 武道館 セトリ 感想 | ライブ&コンサート

f:id:megmikke:20221106221138j:image

2022/10/18 @武道館