遡ること半年前、今年の1月28日。両国のおいしいパン屋さん(ポルニック)の斜め向いにある屋外喫煙所。残りのタバコは1本だけ。その1本を見ていたら、何となく、もうタバコを買わないような気がしてきた。
それが(今のところ) 最後の1本になっている。すごくおいしかったかと言うとそうでもなく、おいしくなかったわけでもなく、ちょっと感慨深かったけど、いつも通りの一服だった。
ひとつ言えるのは「気が済んだ」というコト。10代半ばからタバコを吸ってきたので、いわゆるン十年の喫煙歴があるんだけど、達成感はさほどなく、自然と吸わなくなった感じ。なので、我慢も禁断症状もない。
タバコに対して世の中全体、特に厳しさが増したのは、ここ10年くらい?! ランチタイムはたいてい禁煙。おいしいお店も禁煙。昔から頻繁に通ってたお店も店内禁煙になり、社長にまで「まだ、タバコ吸ってるの? そろそろやめたら?」と言われる始末(°▽°)。
実感として、吸える場所がめっきり少なくなった。タバコって、開放的に吸うからおいしいわけで、気を遣って吸っても、全然おいしくない。
屋外喫煙所の倦怠感もイヤだった。人が生きていくうえでの、よくないもの、しぼりカスのようなものが沈澱しているような感じ。特にターミナル駅の屋外喫煙所は、吸っている人数が多いから、沈殿物も多くて、纏わりついてくる。
大昔は、タバコ吸ってる男たちがカッコよく見えたなぁ。古くはジェームス・ディーンに池部良。中高生時代のあたしの憧れはショーケンと桃井かおり!
(すいません。著作権)
しかし、時代は変わった。タバコを吸うコトがカッコよくなくなったから、エエカッコシイのあたしは、やめる気になったのかもね。
ここ数年は1日に3本位しか吸っていなかったので、タバコをやめてザクザク貯金が増えたってコトはない(^_-)。
そうそう、電子タバコの台頭もやめた理由のひとつ。やっぱり、タバコは火をつけて燃やして吸うからおいしいんだと、あたしは思う。昭和の価値観だとしても、タバコも燃えてほしい!というのが、願望なのにゃ。それが叶わない世の中になったから、吸う気が失せたのかも。
それでもやっぱりたま〜に吸いたくなることがある。昔、途上国によく行ってたころ、素晴らしい!と思ったシステムは、モノ売りの兄さんたちが、1本ずつタバコを売ってくれて、売り物のライター?で、火までつけてくれるコト。所得が高くないので、マルボロなんて高くて一箱買えない...って経済的な理由から生まれたシステムらしい。
一箱買うほどじゃないけど、たまに吸いたくなることはあるから、もし、現在の日本にこのシステムがあったら、タバコなしの生活は半年も続かなかったと思う。
10年前、キューバで買った「ハリウッド」という、シュールな名前の?キューバン・タバコ。
「ハリウッド」の裏面。「君の空気と僕の空気は同じ空気。リスペクトしよう!」と、スペイン語で書いてある。
そうだ!Zippoで火をつけるのが好きだったんだ。高校生のころから使っていたZippo。
でもあるとき、オイルを補充するのが妙にめんどくさくなった。長かった季節にも終わりが来たのにゃ。
(敬称略)