【東京国際映画祭】「ヒズ・マスターズ・ヴォイス」

  J-Waveを聞いていたら、東京国際映画祭の作品選定をしている人が真っ先に紹介していたのが、この作品。

f:id:megmikke:20181105020354j:image
f:id:megmikke:20181105020357j:image

 ハンガリーに住んでいる主人公は、テレビのドキュメンタリー番組で消息不明の父を見つけたような気がして、アメリカに探しに行ったら、すったもんだの挙句、父と再会し、ついでに?!宇宙と繋がって...。そんな奇想天外な展開だと言うので、モノは試し。観てみることにした。東京国際映画祭公式サイトの「あらすじ」は、こんな感じ。

f:id:megmikke:20181104161804p:image

 ときどき、睡魔に襲われつつも、最後まで観た。監督、主演俳優、脚本家によるトーク・セッションで脚本家が言っていたのは「人間とは何か? どこへ向かっていくのか?」。

f:id:megmikke:20181105020907j:image

「我々は、なぜ存在しているのか? 人間が生きているのは、たまたまなのか? 必然性があるのか?」。といったコメントもあった。あたしが理解できなかっただけかもしれないけど、答えは明示されず、自分で考えるように、という暗黙の了解だったような印象。

 質疑応答では、高尚な質問が飛び交った。SFマニアの人が多かったみたい。

小学校のころ、ジュール・ヴェルヌとかSF小説を図書館で借りたりしたが、長〜いこと、とんとごぶさた。久々の再会?で、SFモードに突入するか?とも思ったけど、そうでもなかった。スタイリッシュな映像は、図書館で読んだSF小説が現実になったみたいで、トキメイタけどね。

 帰り道、若い男のコたちの会話。

「オレ、よくわかんなかった。オマエ、わかった?」

(訊かれたほうは、理解できなかったわけじゃないけど、うーん、ムニャムニャ...と、言い淀む)

「おもしろかったか? おもしろくなかったか? と言われたら、やっぱ、おもしろくなかったって感じだよな」。

 思わず、激しく同意!と、会話に参加しそうになったりして(^_-)。いつもと違うテイストの作品もいいけれど、来年はちゃんと予習して、人間模様が入り乱れる系の、できればスペイン語の映画を観ようと、今から心に誓うの巻。

渋谷でハロウィン

f:id:megmikke:20181104165145j:image
f:id:megmikke:20181104165136j:image

f:id:megmikke:20181104165540j:image
f:id:megmikke:20181104165529j:image

 東京国際映画祭、開映まで時間があったので、突然、思い立ち、ハロウィンの渋谷に来てみた。想像以上の大混雑。ヘンな人がたくさんいて、おもしろ〜い🎃👻💀 

 カーニバルみたいな盛り上がりと、警官達の物々しい警備で、臨場感、ハンパなかったのにゃ😻 

 身の危険を感じるほどの混雑。一度、体感してみたかった渋谷のハロウィン🎃 30分で気が済むの巻(^_-)。

 こないだ観た学園祭のライブでの学生たちは、去勢されてるの?!ってくらいおとなしかった。渋谷ではヒートアップ。本当は騒ぎたい。でも実名の自分はいいコでいたい、ってことなのかな。と、ふと思った。

【ライブ】yonige 大阪/寝屋川発!オルタナ ガールズ・バンド@日大生物資源科学部

 11月のZepp DiverCity TOKYOは即完。そうなってくるともうどうしても観たくなる。日大の学祭でライブがあるというので、行ってきた。小田急江ノ島線 六会日大前駅にある日大生物資源科学部。藤沢、けっこう遠いのにゃ。

f:id:megmikke:20181027195918j:image

 80年代前半のJesus And Mary Chainあたりから脈々と続く(って言っても、若いコは知らないよね、このバンド。いわゆるオルタナのハシリ) ノイジーなギターにうねるベース、シンプルでストレートなロック。そこにちょいとゆるめでスイートなボーカルが乗るのがキュート。生理的に大好きなんだわ、このテの音が。

f:id:megmikke:20181030233342j:image

 ギター、ベース、ドラムのスリー・ピース(正式メンバーはギターとベース。現在、ドラムはサポート・メンバー)。ジーンとしみる歌詞もいいんだにゃ。例えば、こんな感じ。

yonige「リボルバー」official music video - YouTube

 UK系譜のロック、甘めのボーカル、キュンと来る歌詞が三位一体となって、yonigeの魅力をつくりだす。そしてめっちゃ関西ノリのボケツッコミなMCのオマケ付き。

 学祭だからか、ちょいと音が小さめ。そして、本当に本当に観客(学生たち)が、おとなしい。礼儀正しく、静か。演奏する側にもその空気感は伝わったようで、ライブとしてはにゃんとも盛り上がらなかった...という印象。

 渋谷のハロウィンなんか(やり過ぎなくらい)ヒートアップしてるのにね。学内だからかなぁ。

 少し時間を置いて、今度はライブハウスに観に行こう。そうだ、ボーカルのありさちゃんも、何度も「今度、ライブハウスに来てください」って言ってたし。

 で、日大生物資源科学部ってなに?って思って検索してみたら、1996年に農獣医学部が学部名を変更していたのね。20年以上前なのに、今日の今日まで延々と自分の中では「農獣医」だったコトに気づいて、ありゃりゃ🙀。ま、今どきに「農獣医」じゃ、時代遅れだわね。長い間、気づかないうちにいろんなことが過去になっているんだなぁ、としみじみ...だったりもした。

f:id:megmikke:20181030233415j:image
f:id:megmikke:20181030233412j:image
f:id:megmikke:20181030233419j:image

2018/10/27

ミッケもハロウィン2018

 ある晩、ママがうれしそうな顔をして帰ってきて、Daisoの袋からオレンジ色と黒の何かを取り出した。

 「ミッケ、これを着て仮装しよう」。

f:id:megmikke:20181025003527j:image

「やだにゃ」と心の中では思った。それより気になったのは、ヒモ。細くて長いものを見ると噛み切りたくなるのにゃ。

「ミッケ!やめて〜」と、ママは取り乱し、なだめられ、ペット用ハロウィン・マントを着せられる羽目になった。

f:id:megmikke:20181025004005j:image
f:id:megmikke:20181025004003j:image

 ちょっとサービスしてカメラ目線で写真にも収まった(目は笑ってないけど)。というのも、こないだママにちょっと悪いコトをしちゃったので、断りきれなかったのにゃ。それは...。

 いつものようにママと枕を並べて寝ていた時のこと。むにゃむにゃしているうちに、どうやら夢を見ていたらしい。公園で暮らしていたころは今みたいに、窓側で鳥を見てるだけじゃなかった。ジャンプすれば届きそうな距離に、リアルな鳥たちがいた。ザザッと鳥たちが飛び立った!あたしは無意識のうちに大きくジャンプし、鳥を捕まえようと飛びかかった!

 その瞬間、誰かがあたしの喉に触ったのにゃ。身の危険を感じ、触ってきた物体に噛みつき、足で怒涛の攻撃🔥🔥🔥

 「ミッケ、やめて〜!」という叫びとともに振り払われて、我に返った。物体はママの手だったのにゃ。寝ぼけてママと獲物を間違えちゃった🙀😞

 次にとった行動? もちろん、毛づくろいして誤魔化しました😅

 ま、そんなわけなのにゃ。で、ママはこんなものも買ってきた。

f:id:megmikke:20181025004831j:image
f:id:megmikke:20181025004835j:image

f:id:megmikke:20181025005204j:image
f:id:megmikke:20181025005200j:image

 ちょいとストレスフルだったので、最後に吠えてみたのにゃ(ミッケ)

 

 

 

いきなり!ハロウィン🎃

 ある晴れた日のお昼前、足立区役所の近くを自転車で走っていたら、大きなカボチャが現れた。ローカルのカレー屋さん。最近、ファミレス三昧過ぎるので、入ってみるコトにした。店内もハロウィン尽くし。

f:id:megmikke:20181023160730j:image

 「仮装してお食事されると、100円分のお食事券を差し上げます」と言われ、仮装グッズを選ぶこととなった。仮面はゴハンに集中できなさそうなので、カツラにした。その日は蛍光グリーンのブラジャーだったので、同色にしてみた。お店の人が写真を撮ってくれたけど、思いっきり目をつぶってしまったので、せっかくだし、セルフィーしてみた( ◠‿◠ )

f:id:megmikke:20181023172228j:image

 ま、それだけのことで、オチもなく、わざわざブログにアップしなくてもいいような気もしたけど、軽く仮装してみたら、みんなが仮装ではしゃぐ気持ちがとってもわかった。快感。お店を出るとき、蛍光グリーンのカツラを脱ぎたくなかったくらい(^_-)

 ってなわけで、来週に続く、続く😸

 

 

 

 

【ネタバレあり】ジョージア映画祭「あぶない母さん」@岩波ホール

f:id:megmikke:20181023002032j:image

「ごく普通の家庭の主婦マナナは表現することへの情熱を抑えられず、家族に内緒で小説を書いていた。家族が知って戸惑うなか、母は身も心も小説に捧げてゆく。そしてしだいに明かされてゆく彼女の過去。弱冠27歳の第1作で世界の注目を集めた話題作」。

 と、フライアーには書いてあった。このコピーは、ものすごーく柔らかく書かれていると思った。こんなに「あぶない」とは思わなかった。「あぶない母さん」なんて日本語タイトルはどこか牧歌的な響きがあるけど、この「母さん」は、本当にあぶない。母さんが書くのは、家族を地獄に突き落とすような、狂気じみたポルノ私小説。いや、狂気そのもの。

 ステキ(に見える)旦那さん、3人の子ども達、老犬に囲まれて暮らす、一見、幸せそうな主人公。しかし彼女の心は過去のトラウマに支配され、家族を標的にしたポルノ私小説を書いていた。

 近所の文房具屋の店主が、彼女と、彼女が書いた小説に惚れこみ、執筆部屋を提供する。壁一面、赤く塗られた部屋で、ますます彼女は変態になっていく。

 ラストシーン。父親が語る独り言のような長いセリフで、彼女の母親が自殺したこと、父親の愛情が不足していたことなどが明かされるが、この狂気の背景はそれだけじゃないでしょ!と勘ぐりたくなるような奥深さ。

最後のショット、彼女がいきなりケーキにかぶりつくロングのカットもすごい。ロングなのに、小さくて表情もよく見えないのに、鬼気迫るものがある。背筋がゾクゾク。

 ドキドキしながら観て、顔を覆って観てた時間帯もあったけど、ホラーにはならなくて、ホッとした。そのへんもうまいなぁ。全篇に流れるのは、なりそうでならない、静謐な恐ろしさ。

 映画終わってから、エレベーターや地下鉄に乗ると、周りの人たちが狂気じみている気がして、身構えちゃったりして(°▽°)。

 監督は27歳の女性。しかも美人さん。こういう映画を撮影するに至った経歴とか、興味津々。この作品は、今回のジョージア映画祭限りの上映だそう。

f:id:megmikke:20181023195914j:image

 ジョージアという国の映画、初めて観た。日本では数年前まで、グルジアって呼ばれてた。文字がタイ語みたいで、エキゾチック。旧ソ連の国。地下鉄がレトロで、乗ってみたい気持ちがウズウズ。主人公一家が住んでいる建物も、旧共産圏的なんだけど、ただの団地じゃなくて、ちょっとデザインがサイケで、1960年代あたりに建てられたのかな?とか、想像するのもワクワク。建物をつなぐ、高い場所にある道路が、とっても印象的。ちょっと行ってみたくなったなぁ、ジョージア

オフィシャルサイト 岩波ホール

 

 

 

 

開局30周年記念 J-WAVE NIPPON EXPRESS SAUDE! SAUDADE … 30th Anniversary Carnival + 藤原さくら + ねごと + さかいゆう + NONE THE WISER + BOKANTE + 寺井尚子 + そして伝説のナビゲーター 久々の登場!

 J-WAVEが開局したのは、バブル真っ盛り、日本中もあたしも浮かれまくっていた1988年。バイリンガル・ナビゲーター、洋楽オンリーの選曲、ジングルからコマーシャルまで、どこを切ってもオシャレの金太郎飴状態。もうカッコよくて、大好きで、職場にもラジカセ持ち込んで聞いてました。あれから30年か〜。遠い目も遠い目、ブラジルまで見渡せるくらい(^_-)。

f:id:megmikke:20181009011735j:image

J-WAVE NIPPON EXPRESS SAUDE! SAUDADE … 30th Anniversary Carnival】開局当時から続いている名物番組といえば「TOKIO HOT 100」、そしてブラジル音楽の宝庫「SAUDE SAUDADE...」。主催の30周年記念ライブに応募したら、あっさり当選。六本木ヒルズでブラジルの風に吹かれてきました。

 司会は番組ナビゲーターを務める滝川クリステル。スラッと背が高く、カッコよく、かつエレガント。アルファベットの大きな文字が描かれた白いワンピースをさらっと着こなすセンスのよさにため息。

 デビュー当時から番組のテーマを担当してきたSaigenjiがギター1本、体ひとつで登場。ボイス・パーカッション、アカペラ、フルートなど様々な形態で音をつくる。

 そしていよいよ、ブラジルの永遠のミューズ、ジョイスモレノ六本木ヒルズ アリーナのステージに現れた。なんと!31回めの来日、Saude...の最多出演ゲストなんだそう。

 屋外ステージはちょうどいい温度、湿度。心地よい風が吹いてくる。体質によって、タンク、Tシャツ、ジャケット、なんでもありの快適さ。本当にブラジルの匂いが漂ってきた。屋台から流れてきたのかもしれないけど(^_-)。

 伸びやかでナチュラル、オーガニックなジョイスの声。天からの贈り物だ。心の中で拝みながら聴く。大切なものは平和、音楽、そして愛、と語る彼女。本当にそうだなぁ。

 デビュー50周年、今年70歳だっていうからビックリぽん‼️ おばあさんって感じがまったくしない。あんなふうに歳を取りたいにゃ。2018/10/2 18:30〜

f:id:megmikke:20181009011924j:image

f:id:megmikke:20181010094630j:image

 J-WAVE祭り最終日。藤原さくら観たさにフラッと行ってみたら、予想外の展開が!

六本木ヒルズ アリーナ

藤原さくらライブはフォークソングの名曲「500マイル」から始まった。思わず、うるっ...。ウィスパー的だけど、実はハスキーで骨太な声が魅力。まだ22歳。映画「若おかみは小学生!」の主題歌も担当し、名実共にメジャー・シーンへ殴りこみ! どんなシンガーに成長していくんだろう。至近距離で体験できたのは、お宝。

 そういえば「東京の人って、手拍子がめちゃ上手ですよね」って言ってたっけ。確かに、地方の公演に行ったとき、東京のほうがノリがいいって思ったコトがあったなぁ。

【ねごと】数年前、ZEPP TOKYOで観た時より、遥かに進化していて、息を呑んだ。プログレッシブ・ロックとまではいかないまでも、リズムが複雑で、ベースとドラムがうまい!特にベースは楽しそうに跳ねながら弾いているのに、驚愕のテク。バンドは成長していく。変化があって、多様性が生まれる。そんな当たり前のコトに改めて気づかせてもらった。

さかいゆうJ-WAVEで彼の曲はいつも聞いて馴染んでいたけれど、男性のハイトーン・ボイスがさほど好みじゃなく、ライブに行こうなんて考えたコトもなかった。だから今回も、ま、観ておこうくらいも気持ちだったんだけど、心を揺り動かす素晴らしい歌声だった。魂が歌に宿っているからなんだろうなぁ。そして「君と僕の挽歌」で、感極まる。交通事故で世を去った友人に向けて書書かれたことも、初めて知った。一方、ユーモア溢れるトークや、「〜するぜ!」と「ぜ」で終わる言い回しのコミカルさもステキ💕

【NONE THE WISER】大看板ナビゲーター クリス・ペプラー率いるロック・バンド。人前で演奏するのはまだ3回め、な〜んてトークで笑いを取ってから、演奏は始まった!ギターはAKBのアレンジを手がける売れっ子スタジオ・ミュージシャンと現役寿司職人、ジェフ・ポーカロに師事したドラマー、そしてクリスのチョッパー・ベースが夜の六本木ヒルズを震わせる。スティービー・ワンダーの「迷信」のカバーも演奏したりして、超満員の会場は大興奮!

f:id:megmikke:20181011013130j:image

◆ JAZZ ON THE HILL@大屋根プラザ 

大屋根プラザでは、BLUE NOTE TOKYOとコラボした、ジャズ系の熱いライブが繰り広げられていた♪

 【BOKANTE】世界中から集まった腕利きミュージシャンが紡ぎだすハイブリッドなワールド・ミュージック。あたしが聞いた時は、環境音楽とジャズと呪術が混合したような音だった。フランス語のヴォーカルが印象的だったので検索してみたら、マリカ・ティロリエンというシンガーで、カリブ海に浮かぶフランスの海外県グアドループ島出身だそう。クレオールなフランス語が、魔術的なくらい神秘的。ほんのちょっとしか観られなかったのが、残念!

寺井尚子アリーナでのお目当ライブが終わり、帰りがけにたまたま通りかかったのは、運命か?! こんなにすごいパフォーマンスを体験できるなんて!そう、素晴らしいことは、ある日突然やってくる。

 ジャズとバイオリンが素晴らしい相性のよさで融合するのが衝撃的だし、ダイナミックで情熱的、躍動的。声で歌わず、バイオリンが歌い、グイグイ引き込まれる。ピアノ、ベース、ドラムをバックに彼女とバイオリンが踊る!跳ねる!巻きこんでいく。特に「スペイン」は圧巻でした。もう一度、きっちりライブを観たい。

f:id:megmikke:20181011013201j:image

f:id:megmikke:20181011013230j:image
f:id:megmikke:20181011013235j:image 2018/10/08

【そして伝説のナビゲーター 久々の登場!】開局当時からのナビゲーター、キャロル久末さんが10月1日、30周年記念番組に出演(ライブではありません)。クリス智子さん、マリエさんと生トークを繰り広げた。キャロルさんは現在、カリフォルニア州サン・ルイスオビスポで果樹園を営んでいて、農閑期にはメキシコのビーチで超シンプルに暮らしているんだそう。

 10数年前、初めて旅で訪れたとき「恋に落ちた」とか。地方に住んでいるメキシコ人は素朴。お金儲けとか、自分の利益を追い求めるんじゃなくて、家族、音楽、友達を大切にする。オープンで、歓迎してくれる。

 都会は便利だけど、過剰な消費社会であり、利益が優先される。でも生命が優先される社会でなければ、地球に住めなくなってしまう。

 キーワードは「シェア」。例えばトラクターを持っていなければ、持っている人に借りる。そうしたら「自分は貸してくれた人に何ができるだろう」と考える。

 今となってはJ-WAVEの顔、クリス智子さんが新人ナビゲーター時代に戻ったかのような初々しい声の表情を見せつつ、担当していた番組が終了したとき、キャロルさんが手紙をくれたエピソードを披露し、キャロルさんの存在が「大きかった」「すごくステキな先輩だった」と語る。

 今回の開局30周年イベントは、過去を振り返るより、未来的な視点が多かったような印象があったけど、キャロルさんたちのトークを聞いていて、過去を振り返ることが未来に繋がっていくんだろうなぁって、思ったりもしました。

 そうそう、六本木ヒルズ アリーナ近くにあった《ウィッシュ・ツリー》は、短冊に願いごとを書いて枝に結びつける期間限定イベント。集まった短冊は、アイスランドにあるジョン・レノンオノ・ヨーコによる世界平和祈願の象徴《イマジン・ピース・タワー》に収められ、永久保存されるんだそう。
 「みんな平和に暮らせて、平和が続きますように」
 平和だからこそ、ステキな感動があるんだもんね。
(一部敬称略)

 

 

樹木希林さんのこと(2) 「神宮希林 わたしの神様」+ ナマ希林さんVSヨーコ・オノさん

f:id:megmikke:20180925002121j:image

 式年遷宮だった2013年、伊勢神宮をめぐった樹木希林さんのドキュメンタリー。式年遷宮とは20年に1回、社殿や神宝をすべて新しくする儀式。なぜ多額の費用をかけて、同じものを作り直すのか。願いを叶えるためではなく、感謝するだけのために、なぜ人々は参拝するのか。樹木希林さん自身が歩き、地元の人々と交流する中で、見えてくるものとは..。

 言葉の力がすごい。言霊が宿っていて。

 

「願いをかなえるための人生じゃない」。


ティッシュ1枚でも使い切る」


「十分に役目を果たしたと思えるように、始末する感覚で暮らしている」


「十分生きて自分を使い切ったと思うことが、人間冥利に尽きるということではないか」


「使い切る」。


 この映画を見てから日々生活するなかで、この言葉がしょっちゅう顔を出すようになった。例えば、手拭きだったタオルや布巾は引退後、雑巾として第二の人生を送り、大掃除で大活躍し、役目を終えるまで使う、とか。


 すべてを超越した樹木希林さんの自然体は、言葉で言い表せないほど魅力的。

 

 ある日、片付けをしていたら、雑誌の特集記事コピーが出てきた。読み直そうと思い、テーブルの上に置いたまま時間が過ぎ、旅立ちの日が来てしまった。以下、樹木希林さん語録。

f:id:megmikke:20180925002154j:image 「他人の芝生は青いもの。一見、不公平のようでも誰もが何かを背負っている。そのなかで小さな喜びや希望を見つける。なぜこんなひどい目に?と思ってもそれをちょっと脇に置いて祈る。そうして長い人生のなかで苦しみをどう消化し、どうお終いを迎えるか。私は、畳の上で死ねたら上出来」(芸術新潮 2014年5月号)

f:id:megmikke:20180925003553j:image 「自分の中には激しいマグマのようなものが渦巻いていて、20代のときからこれを抱えてどうやって生きようかと思っていたんです。そういうときに内田裕也と出会った。彼はさらに激しい人ですから、彼に触れると自分のマグマが浄化されるんですね。周囲からは『なぜ別れないのか』などと言われるのですが、そうではなく、私にとっては祈りにも似た、ありがたい存在なんです」(キネマ旬報 2014年 5月上旬号)

f:id:megmikke:20180925010514j:image 「ものたちが『十分に役目を果たして終わった』と思えるように、始末する感覚で暮らしているのです。形に残る新しいものは、めったに欲しいとは思いません。皆さん驚かれるのですが、家のテレビなんて、いまだにブラウン管ですよ。人間もそれと同じ。十分生きて自分を使いきったと思えることが、人間冥利に尽きるってことなんじゃないでしょうか」

 

「西洋的な二次論の考え方に従えば、病気が"悪"で病気でない状態が"善"。でも、一つのものに表と裏があるように、物事には善の面もあれば、悪の面もあるとわたしは思うんです。そういう東洋的な考え方が自分の体の中に入ってきて、宇宙の大きなものに対して働きかけるような、『祈り』という行為に感応していく。それが総体的にひとりの人間となって生き生きしてくるんじゃないかという感覚なんです」

 

「たとえば、この映画の中でも、私は『夫は私にとって提婆達多のようなものだ』という表現をしています。提婆達多はお釈迦様の従兄弟で、最初は同じ教団内で活動していたものの、やがて反逆し、お釈迦様を殺害しようとまでした人物です。しかしお釈迦様は、提婆達多がいたからこそ、見えてきたものがあるとおっしゃっています。自分にとって不都合なもの、邪魔になるものをすべて悪としてしまったら、病気を悪と決めつけるのと同じで、そこに何も生まれて来なくなる。ものごとの良い面と悪い面は表裏一体、それをすべて認めることによって、生き方がすごく柔らかくなるんじゃないか。つまり私は、夫という提婆達多がいたからこそ、今、こうして穏やかに生きていられるのかもしれません」

 

「お互いの八百万がぶつかり合い、最後は認め合うしかない。これだから人間は面白いんですね」

 

「"きょうよう"があることに感謝しながら生きています。教養ではなく、今日、用があるということ。神様が与えてくださった今日用をひとつずつこなすことが日々の幸せだし、最後には、十分役目を果たした、自分をしっかり使いきったという充足感につながるのではないかしらね」(文藝春秋 2014年5月号)

 

「ひとつひとつの欲を手放して、身じまいしていきたい」

 

「(内田裕也さんの) すべてが好きです」

 

 そんなことも、語っていた。

 

 2013年「ジョン・レノンの日」 に行ったときのこと。ゲストはオノ・ヨーコさん、篠山紀信さん、樹木希林さん。3人が並ぶと、もう妖気さえ漂う。

 樹木希林さんは、スタスタスタッと軽やかな身のこなしで、舞台に登場した。あたしは「ジュリ〜❣️」の時代から知っている世代。若いころからお婆さん役だった、なんだかモタっとしたイメージが子供の頃から染みついていたけど、実際の希林さんは、それはそれはカッコよかった。

  司会は某FM局のナビゲーター。
「ヨーコさんは、カンボジアに学校を建てていらっしゃるんですよね」。
 小気味良いトークで定評があるナビゲーターが尋ねると、ヨーコさんはキッパリ言った。
「そんなことを話しに来たんじゃない」。
 一瞬、凍りつく彼と会場。約2秒後。
「ヨーコさんの家系は、人の役に立つことをやり続けてきたんです。でも、そういうことを自慢しない。もしあたしだったら、旗立てて、芸能界中を練り歩きまわります」。
 樹木希林さんのフォローでホッとした会場には、笑いが溢れたのでした。

 

 


 

樹木希林さんのこと

 この1週間、ずっと樹木希林さんのことばかり考えていた。

全身がんであることを告白したのが、2013年11月。それ以降、以前にも増して精力的に活動していたが、 9月15日、75歳で亡くなった。

 映画「あん」の演技を始め、どこか神がかかっているところがあって、神様が樹木希林さんを守っているから、ずーっとこのまま、この世にいてくれるような、根拠もなく、そんな風に思っていた。でも、その日が来てしまった。

 「ものには表と裏があって、どんな不幸に出会っても、どこかに光が見えるもの。幸せはずっと続くものではないから、自分が行き詰まったとき、行き詰まった場所だけ見ないで、ちょっと後ろから見るゆとりさえあれば、そんなに人生捨てたものではない、という風に思っている。物事をおもしろく受け取って、愉快に生きて、あんまりがんばらないで、でもへこたれないで」。

 各局の追悼特集では、溢れるように、樹木希林さんの名言が取り上げられた。

 「覚悟っていうのをすると、気楽ですよ。死ぬことができるという覚悟。表向きは体がついていかないけれど、心が成熟していく」。

 「がんになって幸せ。健康であることに越したことはないが、それはとてもいいことだけれど、病気になったからこそ、見えてくるものがある。健康であるがゆえ、見えないことがある」。

 「がんと戦うのではなく、がんと共に生きる。生と死は別物ではなく、つながっている」。

 樹木希林さんが病気だというのは、医学的に見れば歴然とした事実なんだろうけど、病気という言葉のイメージとまったく結びつかなかった。そうか、それは「心が成熟」していたからだったんだ。

f:id:megmikke:20180923002726p:image

 今年の夏、フジテレビで放映されたドキュメンタリー「転がる魂 内田裕也」。見逃していたけど、YouTubeで見ることができた。彼の生き様はすごい。「ヒットが1曲もないロック歌手」と、ご本人はあちこちで(自虐的に)語っているけれど、こんな破天荒な人は、このままいくと、日本からはもう出てこないかもしれない。筆舌に尽くせないハチャメチャな魅力...。樹木希林さんは、心底惚れていて、誰よりも彼を愛し、だからこそ誰にも渡したくなかったんじゃないか...と妄想してしまう。何があっても、あくまでも浮気。本妻はわたし。

 「今日までの人生、上出来でした。私は...ふとお暇するかもしれませんが、裕也さんには おもしろかったわね、と伝えました。裕也さんの魂、転がって、転がって、転がって、どこへ行くのかな〜」。

 ドキュメンタリーは、樹木希林さんのこんなセリフで終わる。真夜中、声を上げて泣いた。夜が明けても、このセリフが蘇ってきて、電車の中、歩いているとき、涙が溢れる。

 そして、忘れられない「あん」の名セリフ。

f:id:megmikke:20180923002508j:image

「あんを炊いている時の私は いつも小豆の言葉に耳を澄ませているの それは 小豆が見てきた 雨の日や風の日を 想像することです どんな風に吹かれて 小豆がここにやってきたのか 旅の話を聞いてあげること そう、聞くんです この世にあるものは全て 言葉を持っていると 私は信じています」

 「私達はこの世を見るために、聞くために、生まれてきた。この世は、ただそれだけを望んでいた。... だとすれば、何かになれなくても 、私達には生きる意味があるのよ」

 ファミレスで焼肉ランチしてたら、突然、このセリフが蘇ってきて、またまた涙が溢れた。ちょうど壁に向かった席で、焼肉の煙も上がってたから、心のままに、泣いた。

f:id:megmikke:20180923002527j:image

 そして、こんな名言も。

 「時が来たら、誇りを持って、脇にどけ」。

 樹木希林さんを目標に生きていくことにした。足元にも及ばないどころか、何百メートルも離れたところから、足元を見ているだけだとしても。ユーモアとともに、潔く、柔軟に。高すぎる目標だけどね。

 

 樹木希林さん、カッコよすぎる。

 

 追記:その1 裕也さんが都知事選に出馬したことをオノ・ヨーコさんに報告したら、返ってきたのは、この一言だったとか。

 「あら、バカね」。

 その2 内田裕也さんが主催するNew Year Rock Fesは、もう45年も続いているそう。まだフェスなんて言葉もなかったころからやっている。そうだ、観に行ったんだ。今はもうない浅草国際劇場

 検索したら、出演したミュージシャンのリストがヒットした。忘れていたことも含めて、みんなみんなずっと続いていくんだなぁ。

やっと涼しくなってきたにゃ〜9月のミッケ@2018

 今年の夏は猛暑。ママはギラギラ太陽の下、せっせと(ぼちぼち) 仕事をしてたけど、あたしはエアコンが効いたお部屋で、まったり(^^)v。だから飼いネコは半日やったらやめられないのにゃ😸。夏が大好きなママも、たっぷり2か月半、真夏が続くと、さすがに満足したみたい。夏の始めに聞いてた歌が、もう去年のコトみたいって言ってましゅ。

 で、あたしといえば。

f:id:megmikke:20180911232849j:image 相変わらず封筒の切れ端を見ると、寄り目になるし。 
f:id:megmikke:20180912200826j:image 
f:id:megmikke:20180912200916j:image 思わず、ネコパンチしたくなるし。

f:id:megmikke:20180912201128j:image 結局、陶酔するのにゃ。

 他には...。

f:id:megmikke:20180911234846j:image 寝たり。

f:id:megmikke:20180911234933j:image
f:id:megmikke:20180911234931j:image 死んだフリをしたり。
f:id:megmikke:20180911234936j:image テレビを見たり。
f:id:megmikke:20180911234939j:image カメラ目線になったり。

f:id:megmikke:20180911235215j:image 黒目がちになったりしてましゅ。

 最近できるようになったのは、ドアを閉めるコト。ネコにそんなコトができるわけないって思うでしょ。でもやっと帰ってきたママが全然遊んでくれなかったりすると、引きこもり、外界と遮断されたい気分になり、お手洗いのドアを閉めたくなるんだにゃ。風のせいかもしれないけど。

 そう、お手洗いはくつろぎの場所なのにゃ。ママは便所虫と呼んだりするけど、その言葉、死語。そもそもあたしはネコなのにゃ。

 他にできるようになったのは、寝そべって毛取りしてもらってる時、自ら寝返りをうち、反対側も毛取りしてもらうコト(^^)v。

 どうにもとまらないのは、網戸で爪研ぎ 。ママと暮らし始めて5年以上、毎日注意されるけど、スキを見ては、網戸爪研ぎする毎日。いけないのはわかってるけど、わかっててもやるタイプ。けっこう知能犯(^_-)。

 デブだけど、食べ物には淡白なので、食べるのを忘れたりする。帰ってきたママが、残っているカリカリを見て、体調不良? 心配顔になったりするけど、差し出されたディナー・プレートを見て、食べるのを忘れていたコトに気づく、ほんわかタイプ。

 ん??? デブだけど淡白??? デブは余計だったにゃ(ミッケ)。