2018年末 ミッケ・サンタになるの巻

 毎年、ママは同じコトを言っている。

「きゃ〜っ!時間があーっという間に過ぎていく。今年もあと1週間ちょっとだ〜」

 ママはよく「勉強になった」「学んだ」って言うけど、学習しないタイプだと言うことを、あたしは見抜いているのにゃ。だっていつも同じことを繰り返しているもん。

 でも、にゃにからにゃにまでお世話になってるので、そんなコトは決して言わない。それどころかリクエストに応えて、ハロウィンに続き、クリスマスのコスプレにも大協力してるのにゃ。

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f:id:megmikke:20181219001210j:image 最初は衣装に付いているヒモが気になってじゃれまくり。そのうち疲れて、ママの意のまま、ミッケ・サンタに🤶。

f:id:megmikke:20181219001315j:image ふて寝に見えるかも?! ママは被せようとかなりがんばったが、逆小顔なので、帽子は入らず。
f:id:megmikke:20181219001323j:image いつものように、いつのまにか眠くなる。
f:id:megmikke:20181219002353j:image そして、2着目の衣装。もう、まな板の上のネコ。しかし、目は笑っていにゃい。
f:id:megmikke:20181219002405j:image それでも、やっぱり眠くなる。

 で、あたしの日常はほとんど変化もなく、平和そのもの。

f:id:megmikke:20181219102843j:image 「きょうのわんこ」を観ながら、思わず身を乗り出したり。

f:id:megmikke:20181219103018j:image ママに無理矢理歯磨きさせられたり。

あとは、ひたすら寝る。堪能してにゃ、あたしの寝顔の数々。

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f:id:megmikke:20181218002157j:image 舌がちょろっと出たまま寝たり。
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f:id:megmikke:20181218002235j:image すやすや寝たり。
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f:id:megmikke:20181218002239j:image 顔を半分隠して寝たり。

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f:id:megmikke:20181218002308j:image 一心不乱に寝たり。
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f:id:megmikke:20181218002318j:image どこに顔があるんだかわからなくなりつつ、寝たり。

 てなわけで、ちょいと早いけど、みなさま、ステキなクリスマスをお過ごしくださいにゃ(ミッケ) 

 

 

 

 

【映画】おとなの恋は、まわり道〜ウィノナ・ライダーとキアヌ・リーブス 炎の毒舌対決 その行方は?

 イケメンだけどヘンクツなフランク。美人なのにドクゼツが止まらないリンジー。独身ふたりが豪華でロマンティックなリゾート・ウエンディングに招待された。楽しいはずのお祝いの旅だが二人にとっては悪夢。花婿は、フランクにとって大嫌いな異父兄弟で、リンジーにとっては自分を捨てた元婚約者なのだった。
(新宿武蔵野館オフィシャル・サイト あらすじより)

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 ヘンクツ男を演じるのは『マトリックス』などで1990年代、一斉を風靡したキアヌ・リーブス。そしてドクゼツ女は『シザーハンズ』などで1980〜1990年代(前半) 人気沸騰したウィノナ・ライダー。どちらかと言うと「あの人は今」的な二人が、二人だけで演じる、二人芝居。

 というのも、結婚式にはたくさんの人が出席しているのに、全編に渡って喋るのは二人だけ。他の人のセリフは、一切出てこない。

 飛行機を待っている間、一歩前へ出た出ないの、どうでもいいようなコトから始まって(でもこういう小さいコトって、電車を待っている時とか気になったりするんだにゃ) マシンガン・トークが炸裂しながら、上げ足の取り合いはどんどんヒートアップしていく。

 ウィノナは常に眉間にシワを寄せていて、実年齢よりずーっと老けて見える。いつも不機嫌そう。彼女の出演作で大好きだった『ビートルジュース』(1988)、『リアリティ・バイツ』(1994) の面影は、ない。だけど、いいコトも、そうでもないコトも含め、いろ〜んな経験を積んだからこそ、活きるセリフの数々。不遇な時期も切磋琢磨したからこそ、演技力にも磨きがかかっているんだろうなぁ。

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 リゾート・ウエディングのロケ地は、サン・ルイスオビスポ。自然に溢れた、アメリカで最も幸せな都市と言われているとか。ちなみに伝説のDJ、キャロル久末さんが移住した町がここ。

 特に笑えたのは、結婚式を抜け出した二人が散歩中、ピューマに遭遇するシーン。何とかピューマは追い払い、命の危険が去って安心したのか思わず欲情した二人は、草をベッドにしてのセックス。そこに大アクビするピューマの姿が挿入される。「人間って、ホント、アホだわ〜」とでも言いたげな表情で。

 ラジオでこの映画の作品紹介を聞いて、絶対観ようと思った。それはヘンクツでドクゼツな二人に自分と似たものを感じたから。冷静に考えれば、年を取るってステキなコトもあるけど、だんだん扱いにくくなってるっていう自覚もある。

 長い年月が流れ、若さは失われ、落ち目になったり、スキャンダルもいろいろあったキアヌとウィノナだけど、だからこそ演じられた役柄。アップの長回しと、壮絶なほど多いセリフを難なく放ち続ける二人。映画というより、演劇的な味わいを感じたりした。

 ただ、二人の会話は日本人には少しわかりにくい皮肉とジョークのセンスかもしれない。あんまり笑ってる人いなかったし。新宿武蔵野館では、12月下旬までの上映予定なので、観ようと思っている人はお早めに。

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 それにしても新宿武蔵野館って、大好きな映画館。寛げて、和むのにゃ。手作り感満載の作品宣伝ディスプレイ、ほどよい大きさ、座り心地のいい椅子、接客も感じいいしね。近々、また行こう。

新しいウェットスーツをオーダーするの巻

 ざっくばらんな話、何歳まで波乗りできるだろう? あと何年? というハテナはある。でもとことん納得するまで続けたい!という思いが強くて、新しいウェットスーツをオーダーすることにした。

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f:id:megmikke:20181202015725j:image 2018/11/25 @鵠沼海岸

 先々代のフルスーツは破れたら縫って、10年近く着たけど、先代はたった5年。ノンジップ、裏は起毛の高級仕様(?)、身体にピッタリ合っているので、確かに水はあんまり入ってこないが、着脱にやたらと時間がかかった。

 ボディボードなので、そんなにパドルするわけでもなく、ノンジップの恩恵は実感できず。起毛で保温性がいいって言っても、冬に海に入れば寒いのは当たり前。最近はパフォーマンスも落ちてるし、そんなに長く入らない。

 経年劣化で、特にラバー部分が硬くなり、着脱を考えると憂鬱になるほどだったので、ネットで調べ始めた。オーダーのウエットスーツといえば、オッシ○○○○だと思ってたんだけど、今の世の中、選択肢はたくさんあった。その中で「ピン!」ときたお店、下北沢の「ウェットスーツ チコ」へ。

 素材の選定、オプションの選択等々、とっても丁寧に、親切に説明してくれる。素材は実際に触って選べるし、オプションも充実。今回、何よりうれしかったのは、着脱の肝、手足4か所にジップが付けられたコト。

f:id:megmikke:20181202020406j:image 素材が柔らかい上に、こんな感じで手首・足首にジップが装着されたので、普通に服を脱ぎ着する感覚。ハッピー♪ 

f:id:megmikke:20181202020745j:image 背中のノンジップはやめて、古から馴染みのジップにした。(しゃしゃり出るのが大好きなミッケ特別出演😽)

 黒には飽きたので、茶色とオレンジのコンビネーションにしてみたら、サンプルで想像していた色味と実際の出来上がりが見事に合って、感動。

 早いタイミングで肘パッドが剥がれたりもしたけど、迅速に、感動的な丁寧さで対応していただきました。ウエットスーツを作るときは、またお願いしたいと思います。

フルオーダーのウェットスーツ チコ - フルオーダーのウェットスーツ チコ

【映画】8人の女と1つの舞台@東京フィルメックス

 舞台復帰をめざすかつてのスターと、同じ舞台で初出演となる人気女優など、8人の女性たちが演技合戦を繰り広げる華麗なバックステージもの。香港、中国のスター女優たちが女性映画の名匠スタンリー・クワンの下に集結した。

香港、中国 / 2018 / 100分

英題: First Night Nerves

(東京フィルメックス公式サイトより)

 特別招待作品として出品されたこの作品。ひさしぶりに、香港映画の世界観に全身包まれた感じ。ちょいとチープでコミカル、グツグツ煮え立つ人間関係、英語が混じる広東語、スターフェリーとビクトリア・ハーバーの夜景、たまに出てくるコロニアル様式の建物...。あたしにとっての香港映画の粋が集まってる。

 映画が終わった後は、監督が登場してのティーチイン。

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f:id:megmikke:20181128002426j:image 「映画祭、コンサート、演劇、思い出がいっぱい詰まったシティホールが、取り壊されるという話があった。反対運動が功を奏し、改修に留まったが、植民地時代の美しい内装は、多分、失われてしまうだろう」

 この作品は、シティホールが舞台となり、舞台初日までの女優たち、彼女たちを取り巻く人々の人生模様を描いている。

「映画はインタラクティブなもの。すべてを語る必要はない」

 確かにね。ただこの作品は登場人物が多く、過去の葛藤も絡んでくるので、ちゃんと観てないと筋書きがわからなくなる(^_-)。

(この作品ではLGBTも取り上げているが、意図は?という質問に対して)

(ちょっと間を置き)「自分を大切にしてください」

「この十数年間、監督はやらず、プロデューサーとして活動していたが、プロデュースしていた時『監督!』と呼ばれ、思わず『はい!』と応えて立ち上がったことがあった(苦笑)。そう、ボクは監督が大好きなんだ」

 この「監督が好きだ!」という言葉は、ティーチインが終わる直前に、もう一度繰り返して去っていった。本当に監督業が好きなんだなぁってヒシヒシ伝わってきたし、また次回作も撮ってくれるんだろうって確信めいた予感もした。

 全盛期と言われている、90年代の香港映画をリアルタイムで体感している身としては、こういう熱のある作品に再び出会えただけでも、至福。でも、もっともっと今の香港映画も観たい。会場は満員だった。

 日本語、北京語、英語の字幕付き上映だったので、いろんな言葉に気をとられ、ストーリーがときどきわからなくなったりした(°▽°)。もう一度、ちゃんと観たいので、祈!一般公開。f:id:megmikke:20181128002415j:image 有楽町マリオン前のイルミネーション。

2018/11/22

 

 

 

 

 

【プチ散歩】谷中で気になった「質屋 おぢさん」

 爽やかな秋晴れ。あんまり気持ちがいいもんだから、ちょっとだけ散歩することにした。

f:id:megmikke:20181030235310j:image 今回、気になったのが、質屋「おぢさん」
f:id:megmikke:20181030235249j:image 電柱の広告にも。そういえば、電柱広告を意識して見るなんて、久しぶり。

f:id:megmikke:20181030235430j:image 「和栗や」の前には、大行列ができていた。栗専門の超有名店なのね。
f:id:megmikke:20181030235252j:image 並ぶほどの時間はなく、懐かしの丸十パンで「あんドーナツ」を購入。昭和感に満ちた店内。落ち着くにゃ。
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f:id:megmikke:20181030235259j:image 日暮里駅の陸橋から見る風景が大好き。

 

【散歩】足立区 夏の風景 2018年7月〜8月


f:id:megmikke:20181119011255j:image 江北桜中学。真夏の校庭って、キュンとする。
f:id:megmikke:20181119011305j:image 夏の花が、南の島みたい。
f:id:megmikke:20181119011259j:image 「いこい湯」。今年4月末に廃業したそう。ほどなく、この風景も消えてしまうんだなぁ。
f:id:megmikke:20181119011249j:image 貼り紙には「都合により、当分の間、臨時休業します」と書いてあった。

f:id:megmikke:20181119011753j:image 夏のバス停は、どこか懐かしさが漂っていたりする。
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f:id:megmikke:20181119011750j:image 江北氷川神社。『当社は荒川流域にあり、古くは「天狗の鼻」といわれた河川の蛇行する突端にあたりました(現在は放水路の開削の為、河川の状況が変わっております)。この為水害も多く、水に対する「畏敬の念」がひときわ強かったと思われます。』f:id:megmikke:20181119011759j:image 江北氷川神社前の中華屋さん。中に入ってみると、お手洗い含め想像以上にとってもキレイで、落ち着けて、定食もおいしかった。

f:id:megmikke:20181119011857j:image そろばん塾の看板が郷愁を誘う。

f:id:megmikke:20181119012754j:image 裾が広がっている、パンタロンの少年キャラが印象的。お世話になりました。ありがとうございます!
f:id:megmikke:20181119012741j:image 「虫切り」という言葉を初めて知った。疳の虫、夜泣きする赤ちゃん、癇癪持ちの子供など向けの「小児はり」を行うんだそう。
f:id:megmikke:20181119012751j:image あたしのコト(^_-)
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f:id:megmikke:20181119012745j:image 旧小菅御殿石燈籠。所在地:葛飾区小菅一丁目35番。そうか〜、このあたりは葛飾区なのね。

f:id:megmikke:20181119012758j:image カラツケって何? カラオケをわざと間違えたのかと思いきや、辛つけ麺専門店だそう。食べログ☆3.56。一度、食べてみようかにゃ。@五反野

f:id:megmikke:20181119015314j:image ランチは予約のみだそう。他に予約があれば、潜りこめるかも。今度、電話してみよう。あとは、運。@北千住

 

 

 

 

 

 

 

 

【映画】日日是好日〜ちょっとネタバレ。これから観るなら、予備知識なしのほうが、より深い感動が待っているかも。

 最初のシーン、主人公は10歳。両親に連れて行かれたフェリーニの『道』。映画で語られる意味がわからず「ディズニーのほうがよかった!」とボヤく。しかし長い時間が経つと...。

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 20歳の春、母に勧められてお茶を習い始めた主人公の24年間をじっくりと描く。常に一歩先を行くいとこの存在、就職での挫折、挙式2か月前に取りやめになった結婚、大切な人との別れ...。いつも側にあった茶道。先生を通して、生徒同士での会話から、そして自分自身の感性を磨いていき、様々な気づきを得る。

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世の中には、「すぐにわかるもの」と、

「すぐわからないもの」の二種類がある。

すぐわからないものは、長い時間をかけて、

少しずつ気づいて、わかってくる。

子供の頃はまるでわからなかった

フェリーニの『道』に、

今の私がとめどなく涙を流すことのように。

 それは例えば、水の音とお湯の音がわかるようになることとか、「いつでもお茶を飲みにいらっしゃい」と話しかける先生のすべてを受け入れる懐の深さだったり。

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雨の日は雨を聴く。雪の日は雪を見て、

夏には夏の暑さを、冬は身の切れるような寒さを。

五感を使って、全身で、その瞬間を味わう。

 近くまで来ているから。電話をくれた父の誘いを「用があるから」と断ってしまう主人公。しばらくして「お父さんが倒れた」と、連絡が入る。

 犬が描かれた茶器は、12年にたった1回しか使わない。12年後がまた訪れるしあわせ。また今年もお正月が迎えられる喜び。

 とても丁寧に描かれる24年間。たった1時間40分の映画なのに、とてつもないスケール感があり、ふくらみがある。

 樹木希林さんが出演していなかったら(今の季節、比較的地味めな)この映画を観ることはなかっただろう。旅立ってしまってからも作品が残り、ちょっとした表情や目配りだけで、気づきをくれる存在。まだ観ていない作品もあるし、改めて見直すことで、どんどん気づきが増えていく気がする。

 彼女はこの作品を撮りながら、次の次のお正月が自分にはやって来ないことに気づいていたのだろう。一方、「彼女はもうこの世にいない」という事実は、まだ受け入れられない。「冗談だったのよ」と言いながら、ひょっこり戻ってきそう。

 そしてこの映画がすごいと思ったのは、個人的な細かい点を削ぎ落としているところ。

 例えば、主人公がその後、結婚したのか、子供ができたのか、仕事は順調なのか、そういったことには触れられない。ただ、ラストシーンで、凛とした彼女の表情を見て、想像するだけ。

 すばらしい映画を観て、気づきを得て、成長していない自分に気づく。精進していきたいと思う。

https://youtu.be/QhNEXPBepRU

https://youtu.be/ojfkRsr_xMg

 

2020/03/29

新型コロナで、外出自粛の週末。Amazonプライムで、この映画を再度、観た。ウチでは映画をほとんど観ないけど、セリフをメモできるってすごい!と、今更気づいた。心おきなく号泣できるし。ラストシーン近く、素晴らしいセリフがあったので、メモしておきました。

それにしても、この映画を最初に観てから1年ちょっと、全然精進できてない(°▽°)

 

 

(樹木希林)
こうしてまた初窯がやってきて、まあ、毎年、毎年、同じことの繰り返しなんですけれども、でもあたし、最近、思うんですよ。こうして、同じことができるっていうことが、本当、幸せなんだなぁって、ねぇ。


(中略)


(黒木華)
世の中にはすぐわかるものと、すぐわからないものの2種類がある。
すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。
けれど、すぐにわからないものは、長い時間をかけて、少しずつわかってくる。
子供の頃はまるでわからなかった フェリーニの『道』に、今の私がとめどなく涙を流すことのように。


(樹木希林)
ゆきのさん、のりこさん、
あなたたちも教えてごらんなさい。
教えることで、教わることがいっぱいあります。


(間)


(黒木華)
ここからが本当の始まりなのかも。

 

 

 

バスの窓から見えた超昭和な喫茶店〜モカ

 西新井方面から北千住に向かうバスの窓から、昭和な風景が見えた。

 古い民家に暖簾。蕎麦屋かと思ったら「コーヒー」の文字。超レトロな雰囲気。思いっきりそそられた。こりゃ、ぜひとも入ってみたい!

f:id:megmikke:20181030234639j:image お店に入ると実直そうなマスターが迎えてくれた。初めてのお店では、訊いてみるのが一番。

「やっぱりモカがオススメですか?」

(間)

「いや〜、そういうわけでもないですね〜」

(間)

「何かオススメって、ありますか?」

(間)

「うーん、特にないですね」

 朴訥だろうと予想していたが、まさかここまで飾り気がないとは!商魂たくましく、細かく、緻密に商売する人が増えている昨今、向田邦子のドラマのような「間」が、たまらなく懐かしい。

 お店に入ったときのマスターのセリフ。

「さっきは、雨がポツポツ来てましたけど、よかったですね。強くならなくて」

 お店を出るときのマスターのセリフ。

「雨が降ってきたみたいですよ。さっき、音がしてました」

 昔ながらの喫茶店風情の店内は、全面喫煙可。なぜか、自信たっぷりに、マスターはあたしのテーブルに灰皿を置いた。お店の中の写真は撮らなかった けど「おばけ煙突」のモノクロ写真が飾ってあった。

おばけ煙突」は、かつてこの辺りにあった千住火力発電所の4本の煙突のこと。見る方向によって1本に見えたり、2本に見えたり、3本に見えたり、ちゃんと4本に見えたりすることから、そんなあだ名がついたとか。「千住火力発電所」で検索すると、のけぞるほど詳しいウィキペディアの解説が出てきます。

f:id:megmikke:20181113185749j:image https://tokyobojo.exblog.jp/23228986/

 お手洗いは和式。靴を脱いで入る。木の扉。スライドさせて閉める鍵。タイルの床。あぁ...懐かしい...。

 リアル昭和を知らな若い女のコ2人組も来ていた。インスタ映え、狙い?! ありのまま昭和なお店だから、雰囲気を味わうには絶好。

「築どのくらいですか?」とマスターに訊いてみた。

「いやぁもう..... 半世紀以上」。

 そんな答えが、短く返ってきた。

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 北千住から歩くと25分くらいだそう。バス停「千住桜木」の目の前です。

2018/10/19

 

 

 

 

昭和の香りムンムン 人生を全力で応援する〜T字路s@CLUB QUATTRO

 小雨が降ったり、止んだりの日曜日。CLUB QUATTROが入っているビルは、BOOK OFFが閉店していて、なんだかさびしい感じ。クアトロに入ると、流れているのは1930〜1950年代のブルース。

 しかし!ライブは熱気ムンムンで始まった。

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 T字路sは、男女二人組のブルース・バンド。メンバーはギターとボーカルの伊東妙子さん、ベースは篠田智仁さん。ちょいとブルース・フレーバーではなく、ディープなブルース。力強く、たくましく人生を歌う。人生は楽しいことばっかりじゃないけど、人生賛歌。それも全力で、全力で応援する歌たち。

 昭和の表現で言えば、ダミ声。そのザラザラっとした声が、どこか懐かしくて、たまらない。まずは1曲、聴いてみて。

T字路s - T字路sのテーマ (Official Music Video) - YouTube

 ボーカルの伊東さんは、心底尊敬するという浅川マキの「少年」をカバーしていた。ベースの篠田さんがローティーンのころのヒーローは、ストリート・スライダーズだそう。

 今回のライブでは演奏しなかったけど、中島みゆきの「ホームにて」もカバーしている。

ホームにて - YouTube

 本場のブルースのカバーも。グッと渋く、渋く、ベッシー・スミス。愛する恋人を殺してしまった女性が、電気椅子で処刑してほしいと繰り返す、日本語の歌詞は伊東さんの訳詞だそう。人生には楽しいことや笑いもあるけれど、苦しみがあり、涙があり、罪もある。当たり前のことを忘れて、いいとこ取りしようとしてないだろうか?と、自分に問いかけてみる。

 観客は年齢層高め。どこかブルージーな雰囲気。憂歌団の木村さんみたいなハンチング帽を被ってた人もいた。そう、彼らの音楽はどこか憂歌団の香りもするなぁ。

 帽子ついでに言うと、ベレー帽。ボーカルの伊東さんも被ってたし、物販でも売っていた。ベレー帽って、おじいさん画家のイメージなんだけど、脈々と受け継がれてる。辛子色のワンピースで歌う姿は、かしまし娘を彷彿とさせたりもする。

 今年の夏、西武そごうのキャンペーンのテーマになった「買い物ブギ」の録音時には、家から雪平鍋、中華鍋などを持ってきて、パーカッションとして使った、なんてエピソードも披露してた。

 MCで「汗かき ベソかき」なんて言い回しも出てきて「365歩のマーチ」を思い出したり、もうとにかく昭和なんだわ、何もかも。

極まったのは「新しい町」。泣きました。

 1部2部構成、全部で2時間半。スタンディングのライブでヘロヘロになる今日この頃だけど、ガッツとパワーでグイグイ引っ張られ、時間の感覚がなくなった。

 人生は、ずーっと続いていく。がんばり過ぎないくらいにがんばって、少しでも、いい人生にしていこうと背中を押してくれる、ステキなライブだった。

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2018/11/04

 

 

 

【ライブ】マライア・キャリーは幸せな音楽を連れてやって来た♪

 ひさびさの武道館。しかもこんなに有名アーティストは、いつぶりなのか、全然思い出せないくらい。

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 さすが!武道館。広い!1階の最後列だったので、マライアの表情までは読み取れなさそう。隣の人は望遠鏡持参だった。これまた、さすが!

 15分遅れで始まったパフォーマンス、まず感じたのは、ファンが熱いこと。アリーナは、マライアが登場した瞬間から総立ち。4年ぶりに日本に戻ってきた彼女に、暖かい声援を送る。ステージ全体が見えにくい「注釈付き追加席」までギッシリ、超満員。

 バックバンドはシンプル。コーラス3人(女性2人、男性1人)に加えて、ピアノ、ドラム、ベース、シンセ系。そしてダンサー。声とダンスを前面に押し出している印象。現在の彼氏と子供たちも登場し、会場はさらに和やかな雰囲気に。

 最初、声が出てないかなって思ったけど、歌うにつれて温まり、デビュー当時、彼女の代名詞だったホイッスル・ボイスも披露。

 衣装替えは、アンコール含め5回。魅せるエンターテイナーっぷりは、ハンパない。

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f:id:megmikke:20181105031505j:image アンコールは "All I Want For Christmas Is You"。この1曲のためだけのバニー・サンタ系衣装が、究極のかわいさだった。

 全米ナンバーワンヒットが18曲。ビートルズに次ぐ歴代2位。女性シンガーとしては1位。デビューが1990年、30年近いキャリア。サービス精神に溢れた、究極のヒットパレード沢田研二のように、ヒット曲や昔の曲を歌わないなんてことはまったくなく(^_-)、デビュー曲 "Vision Of Love" や "Emotions" など、懐かしい曲も盛りだくさん。もうすぐ発売されるニューアルバムからは2曲。そんな塩梅がとっても心地いい。アルバム発売が間近に迫っていると、アルバム曲中心で構成するアーティストも多いし。

  120kgまで増量した時期もあったが (ややぽっちゃりとはいえ) 脚線美も復活。テレビで言ってたけど120kgは上野のシャンシャンのお母さんパンダ シンシンと同じ体重なんだってね。それだけ増量し、減量するダイナミックさも、またすごい。

 アンコール含めピッタリ1時間半。もっと聴きたかったけど、多くを求め過ぎちゃいけない。幸せな音楽に満たされた、すばらしいパフォーマンスで、すっかりハッピー・モード😸

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2018/11/01 日本武道館