かつて外資系に勤務していた友達は「すいません」が口グセで、外国人の上司に「No Suimasen!!!」と怒られたって言ってたっけ。
外国人にとって「Suimasen」は、摩訶不思議な言葉らしい。Excuse meの意味もあり、I'm sorryの意味もあり、その他もあり、日本でやたらと使われる。
ある日、顔なじみの韓国料理屋さんに行くと、お金を払おうとしたお客さんに店員さんが訊いた。
「1000円札ですか?」
「すいません(1000円札です)」と答え、定食のお釣り250円を申し訳なさそうに受け取っていた。
外国人の友人に似たようなシーンで「なぜ謝るんだ?」と突っ込まれたことがある。Excuse meだとしても、説明がつきにくい。説明したが理解されず、Very Japaneseと言われ、曖昧に終わった記憶がある。
ところで強気な営業には、お客さんになぜか「すいません」と言わせてしまうタイプが、よくいる。「すいません、社内で確認してみないと」「すいません、今、社判が出せなくて」「すいません、すいません...」。
当然「すいません」と言えば言うほど、お客さんは営業のペースに引き込まれていき、軽〜〜〜いマインドコントロール状態になっていく。
閑話休題。こないだ仕事の帰り、地元の駅で、信号を渡るかちょいと迷いながら、距離を短縮しようと木の下を小走りしてたら張った根につまづき、両手をついて「うわっ!」と声を上げながら、見事にコケた。
頑丈なのですぐ立ち上がったが、ギョッとして振り返った人とバチっと目があった。そのとき、あたしの口からでたのは。
「すいません」。
やっぱりVery Japanese。
1月半ば、冬真っ盛りだけど、小さい木の芽が健気に出ていて、感動。
(コケた木ではありません)