テルマエロマエに登場 稲荷湯

 
久しぶりの板橋。
散歩するつもりは全然なかったけど、板橋駅で地図を見かけたら「テルマエロマエのロケ地」の文字。
 
 
散歩好きの本能がメラメラ。
 
きつね塚通りは、いい感じに昭和。
お肉屋さんのメンチカツも、なつかしい味。油っぽくなくて、おいし〜(^^) 奥さんの笑顔もステキ:)
 
 
銭湯が見えてきた! 
青空、高層マンション、電線、銭湯のコラボが好み。
風格あるなぁ。
 
「宮造り銭湯」って言うんだそう。
 
営業時間前だったので、入れなかったのが心残り。板橋は宿場町だったので、好みな風景てんこ盛り。銭湯入りに行くなら、夏かな。
 
 

明治8年以降で初!11月の積雪@東京+2016秋


(昨日11/24) 54年ぶり、11月の東京に雪が降った!
それだけでもスゴイのに、東京都心でもほんのり積雪が観測されたそう。これは明治8年(1875)の統計開始以来、初めてだっていうからビックリ。亡くなった祖母でさえ、明治45年生まれだもんなぁ。あたし自身、ずいぶん長く生きてると思ってたけど、まだまだヒヨッコでした(^ω^)
 
しかも寒い!日中2-3℃しかなかったらしく、凍りそう。こないだの日曜日、ほんの数日前は最高気温が20℃位あり、さほど寒さを感じずに海に入ったのに、一気に20℃近く急降下なんて、極端過ぎだにゃ。

朝の青梅街道。写真についてるホコリみたいなのが、雪。
 
さて、近況。今年は勉強の年。年々更にどんどん記憶力のみならず、すべてが衰えていく今日この頃。出来るコトは出来るときに。今、勉強し直してるのは、スペイン語。魅力的な言葉だとヒシヒシ感じる一方、あんないい加減な国民性なのに、文法があまりにも複雑で、改めてビックリ。
 
<変換ネタ>
再帰動詞→再起動し
一人称→位置認証
 
話は変わって、品川駅港南口。この辺りには男性にしか声をかけないアンケート調査員が生息している。何のアンケートか、ずーっと気になっていて、訊いてみようかと思ったこと幾度も。踏み切れずにいたら、いよいよ声を掛けられた。
 
「はい!」
と元気よく応えると、すーっと背中を向けた調査員。久し振りに間違えられたにゃ。ここしばらく、キャバクラのチラシをもらうコトもなかったんだけど( ̄∇ ̄) 何のアンケートかご存知の方、ぜひ教えてください。
 
ビックリといえば、銀座線の工事も。 銀座線の赤坂見附駅がにゃんと!「運休」!乗り換えはできませんとアナウンス。
 
銀座線渋谷駅ホームを表参道寄りに移動するための工事と聞き、数日後、渋谷へ。世界の渋谷の天下の東京メトロの駅とはとても思えない、子供のころを思い出す昭和感満載の東急東横店。あの一角もいよいよ消え去るのか?!
 

 

 


駅員さんに訊いてみたら、実際にホームが移動するのは、東京オリンピック前後だけど、前もって準備しているんだそう。さすが日本!
 
そして人生初のアフガニスタン料理。
物珍しい料理が並ぶかと思いきや、カバブや羊肉、ナン、チーズ、モモ(ネパールの蒸し餃子)など案外お馴染みの顔ぶれ。
シルクロードを通って、いろんな国の料理も行き来したんです」とはお店の人の弁。食べやすいけど、十分にエキゾチック。こんなお店が近所にあったなんて、今さらながら目からウロコ。
ラストは、新宿の大ガード前で演奏してたファンキーなストリート・ミュージシャン。なんと!iPadとドラムのデュオ!iPadをギターのようにかき鳴らす♪ 過去から見た未来に生きてるみたいな、フシギな感覚。
 
 
 

年末モードとは無縁 11月のミッケ

めっきり寒くなりましたが、みなさん、いかがお過ごしでしゅか? 人間界は年々早まる年末モードに突入しているようですが、あたしは淡々と毛づくろいする毎日でしゅ。
 
今年の夏、食欲が大減退、獣医さんにお世話になった原因は、ふくよかな体にたんまり生えてる毛の一部が、胃にたまってしまったこと(一説によると、ネコ1匹には約100万本の毛が生えているらしい)
 
ママは「毛づくろいはほどほどに」と言いながらブラッシングしてくれるけど(最近、サボってるにゃ〜)、あたしの唯一の趣味:毛づくろいなので、♪わかっちゃいるけどやめられにゃい♪
 
 
にゃんだか事件の主人公になった気がするにゃ(実は天井にいる蜘蛛に釘付け( ^ω^ )
 
ところで、前にも書いたけど、固く禁止されている網戸+壁爪研ぎは、サイコーに気持ちいい。そして最近、更に進化したのにゃ。
 
ママがお手洗いで用を足している、まさにそのとき、壁でツメを研ぐ。
 
オシッコしているので、身動きが取れないママ。くっくっく、上体をできる限り伸ばして、こっちを見てるにゃ〜。堂々と壁ツメ研ぎしながら、ママをチラ見。悔しそうなママが大声で叫ぶ。
 
「ミッケ、壁で爪研ぎしちゃダメ!わかっててやっちゃダメ!」
 
もうひとツメ研ぎしてから、一目散に走って逃げました( ◠‿◠ )。
 
そして、大好きな封筒の端っこ遊びも進化。
 
今じゃ、ママが封筒を手に取っただけで、開封を察知し走る。
 
封筒を手に取る→察知 までの時間は、ざっと0.1秒といったところでしゅ。
 
そして訪れるめくるめく官能。
・:*+.\*1/.:+
 

 
ってなわけで、今日はこのあたりで、おやすみにゃんこ。
 
 

*1: °ω°

さよなら!ミントちゃん

ポトスさえ枯らした暗い過去があるあたし。植物にはとんとご縁がなかったけど、2年ほど前、友だちからミントをもらった。
 
ミントといえば、モヒート。モヒートといえば、キューバ🇨🇺。ラテンつながりで気が合ったのか、スクスク育った。
 
毎日せっせとお水をあげ、マンションの大規模修繕工事中は、実家に預けた。
 

2015年4月 最盛期のミントちゃん
 
モヒートにしようかとも思った。食べたほうが本人もうれしいんじゃない?って意見もあったけど、どうしても踏み切れず、鑑賞専門に。
 

こんな風に、ビヨーンと伸びたり。
 

冬場はミニマムで生き延びた。
 
今年の春は、いまひとつ勢いに欠けたので、栄養剤を購入@100円ショップ。振り返ってみると、この栄養剤が、ミントちゃんの体質に合わなかったのかもしれない。
 
今年5月は、まだがんばってた。
 
夏は張り切るミントちゃんだったのに、芽が出ても🌱しばらくすると色がくすんで、しおれてしまう。


 
あれは今年最後の台風が東京に接近した夜。風が強くなってきたので、伏せながら耐えていたベランダのミントちゃんはお風呂場に避難。すでにその時、ミントちゃんはたった1本になっていた。
 
ゴソゴソ.....。
 
異音に気づき、お風呂場に行くと、にゃんと!ミッケがミントちゃんを食べようとする、まさにその瞬間。
 
「ミントちゃーん!」
 
駆け寄ったが時すでに遅く、ミッケの鋭い牙によって引きちぎられていた。
 
ミッケったら、ネコ草は食べなかったのに、ミントちゃんには手を伸ばす。ホント、ネコだわ〜😸


 
最後の1本のミントちゃんは、あたしがいただきました。
 
いま、思い出してもじんわりする。濃厚で、香しく、今まで食べたどんなミントよりおいしかった。
 
もしかすると、このまま置いておくと、ミントちゃんの子孫が生えてくるかも。
しばらく様子を見ていたら、生えてきたのは、雑草。
 
雑草魂って言うけど、どこからやってきたんだろう。マンションのベランダなのに。
 
なんだか情が湧き、「元ミントちゃん」と呼んで、育ててます。
 
 
水をあげつつ観察してたら、夜になると、葉っぱが閉じていた。こうやって夜を過ごしていたのか。小さな発見、大きなよろこびの巻。
 
 
<ミッケの反省>

こんばんにゃんこ、ミッケでしゅ。

ミントちゃんとあたしは、ママが同じお友達からもらってきたんでしゅ。同郷のよしみ?ミントちゃんがベランダにいたころは、よく見つめあったり、話しかけたりしてました。
 
いつもはないものが置いてあったりすると、すぐにチェックしたくなるのがネコの性。そうか、あれは、ベランダにいたミントちゃんだったのか〜(°▽°)
 
ゴメンね、ミントちゃん。
 
相変わらず、封筒の切れ端に魅了されてるのにゃ。もう陶酔しちゃうくらいに。
 

ライブ 大西ユカリ@下北沢ガーデン

大阪発、コッテコッテの昭和歌謡を歌わせたら、間違いなく世界一。ニューアルバム "EXPLOSION"をひっさげて、東名阪福岡を大絶賛ツアー中!
 
一度見たら忘れられない、この髪型、このファッション、鋭い眼差し。
 
 
カバーは直球。朱里エイコ「北国行きで」を久々聴いたら、いい曲だ〜と惚れ直し、ここでこの曲が聴きたい!と思った数分後、歌ってくれたのは、以心伝心、ピンキーとキラーズの「恋の季節」。「キーハンター」のテーマをさりげなく取り入れたり、レトロなだけじゃなくて、切れ味抜群(^^)v
 
オリジナル曲の作家陣は、宇崎竜童+阿木燿子甲本ヒロトなど、これまたドンピシャ。
 
昭和歌謡からの進化は、歌詞。
深く、響く。ドロドロしつつも、潔い。
 
ふと思い出したのは、内藤やす子。声質は近いかも。
 
大阪じゃ泣く子も黙る存在。アウェイの東京でも、MCは血中大阪のおばちゃん度3000%で突っ走る。本人の喋りを聞かなきゃ伝わらない再現不能な激熱トークお客さんへの気遣いも、とことん熱くほとばしる。
 
そして物販意欲も、ほとばしりまくり。ここは甲子園か?!CDとタオル、売り子がカゴに入れて場内をまわるキョーレツな売り込みよう(^^)
 
ライブでグッズはほぼ購入しないんだけど、思わず乗せられ、タオルとCDを買っちゃいました。
 
 
 
休憩ありの二部構成。「楽しんでってや〜」というおもてなし精神に溢れに溢れた約3時間。濃いぃ、濃いぃライブでした。
 
高円寺のJIROKICHIで、2か月に1回定例ライブをやってるそう。今度、行ってみようかな。っていうか、地元大阪で観たら、お客さんとの掛け合いトークとかあって、更に炸裂しそうだ。
 
2016.10.29(土)@下北沢ガーデン
このライブハウスは、こじんまりしててオシャレ。アングラっぽくないから、女子一人でも入りやすい雰囲気(^^♪
 
 
 

新記@三宿 コク深い潮州料理

J-Waveで知ったお店。トークを聞いてたら「こりゃ、うまいでしょ」と確信。が、案外、三宿に行くことがなく、行っても午前中だったり。そしていよいよ、そのときがやってきた。
 
三宿交差点、松屋の2階。ちょいとディープな雑居ビルにある名店。
小ぶりで、年代物のエレベーター。
 
階段脇には、レトロな香港の写真たちが。
 
そして、お店入口。
 
極細だという香港麺と、小籠包を頼んだ。
 
その場で書いておかないと、すべて忘れる昨今、麺の名前が思い出せない。カレー味だったような気もする。とにかくコクがあって、メチャクチャおいしい(食レポは、ムリね。これじゃ(°▽°)。
 
香港麺の極細感もハイパー。
 
「もし、1時間後に大地震が来たとして、その瞬間、あのコクのあるスープでおじやを食べておけばよかった!」と後悔することなどないように、半ライスを追加注文。炭水化物天国となる。
 
地震は今のところ来てないけれど、後悔はしていません。絶品。
 
いま、食べログのレビューを読んでたら、虎ノ門や四谷三丁目などにも支店があることが、発覚! こっちの方が、行きやすいかも。
 
改めて、おいしいものって、いっぱいあるコトを実感。胃袋はひとつ、食べたいゴハンは、無限。欲は、尽きない。
 
追記:食べログもいいけど、お店のオフィシャル・サイトに簡潔に書かれた歴史を読むと、静かな情熱が伝わってきます。
 
 
 
 
 
 
 

Coccoライブ@人見記念講堂

つつみこむような、やわらかさで始まったライブ。ザクザク尖ったCoccoは、中盤ごろ現れたけど、全体的には伸び伸び、おおらか、おだやかな印象。しなやかで。
 
そのミュージシャンの、どの時期に観るのかによって、ライブの印象は全然変わってくる。
 
デビューしてすぐの、先物買いが好きだったのは、小さなライブハウスで、荒削りな、野望がメラメラ燃えるプレイが目の前で繰り広げられるから。
 
でも最近は、熟してきたミュージシャンの、ホール公演もいいなと思うようになった。
 
Coccoは観たいと思いつつ、タイミングがあわないまま活動休止になっちゃった。2年前に「ジルゼの事情」という舞台を観に行き、Coccoワールド全開だったけど、2曲位しか歌わなかったので、今回は「歌」三昧。
 
裸足。白いミニ・ドレスで、妖精みたい。
 
活動休止から、徐々に音楽シーンに戻ってきた彼女。ライブでは、一言二言しか喋らず、歌のみ。トークの世界観もすごいけど、歌でまとめあげたのね。
 
アンコールなし、たっぷり2時間のライブは、アンコールがないのが極めて自然なコトのように、完結されていた。潔く。
 
立体感と奥行きがある照明も、素晴らしくキレイだったなぁ。ここ数年、ホール公演の照明は、劇的に進化している気がする。それも楽しみのひとつ。
 
人見記念講堂は、人生初。1980年に造られたということで、昭和ムードが漂う重厚ムード。最近は、クラシック以外の公演が増えているようだけど、こういう「場所」は貴重。壊したりしないで、音楽家たちのスピリッツを受け継いでいってほしいと、しみじみ思いました。
 
写真は「沖縄のウタ拝」より
 
 
 
沖縄といえば海、海つながりで、週末の千葉の海写真(^_-)
 
 
 
 
 
 
 
 

映画 エル・クラン

1980年代前半のアルゼンチン。独裁政権が崩壊し、平和が訪れたかに見えるが、混沌とした時代、金持ちセレブを狙った誘拐が多発。誰が? 何のために? 実話に基づく、驚愕の物語がいま幕を開ける!

 
「犯人」は、プッチオ一家。父、母、3人の息子、2人の娘、ごく普通の大家族。しかしフォークランド紛争の「結果」により政府が転覆してしまい、情報管理官だった大黒柱の父が失業したことをキッカケに、誘拐ビジネスに手を染めてしまったのだ。
 
長男はラグビーのスター選手。よりによって息子のチームメイトの友人を誘拐し、なんと!自宅に監禁。妻が作った食事を持って、淡々とした表情で階段を上っていく父。2階には、特別に作られた「監禁部屋」が存在していたのであった。
 
50万米ドルの身代金を手に入れたにも関わらず、父は息子の友人である人質を殺害してしまう。
 
「なぜ、殺したんだ」
 
「お前の関与を疑って、警察に訴えようとしたからだ」
 
鋭い眼つきでキッパリ答える父。
 
そして次の誘拐の実行には、長男も加担することになる。しかし、彼に恋人ができ、誘拐ビジネスから離れようとしたことで軋轢が生まれ、事態は思わぬ方向へ。そして衝撃のラストシーンが待っていた!
 
シネマカリテ、がんばってます(^^)v
ロビーには、作品に因んだ手作りグッズがたくさん展示されている。ポップもかわいく、映画への愛が感じられるんだにゃ。「新宿駅隣り」絶好のロケーションで奮闘するミニ・シアター。応援してます。
 
いつもなら、ここまでなんだけど、あまりにも衝撃的なラストだったので、ネタバレを書くことにした。観ようと思った人は、下までスクロールせず、新宿シネマカリテへ!10/21(金)まで絶讃上映中です。順次全国公開中!
そうそう、製作はあの!ペドロ・アルモドバル監督。彼のテイスト、満開だ。
 
ま、観ていて楽しい映画ではないけれど、こういう映画が製作され、日本でもしっかり公開される自由と多様性が存在するってことは、とても大切なこと。大作ばかりがもてはやされる昨今だけど、一人でも多くの人に、ミニ・シアターに行く生活習慣ができるといいにゃと思う今日この頃。
 
家のテレビでこういう映画を観てるとき、ミッケがニャ~とか鳴いたら、台無しだし、映画に入りこめるのは、やっぱり映画館(^^)
 
 
以下、スクロールするとネタバレ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
4人めの人質は、年配の女性(もちろん金持ち)。しかし彼女の家族は身代金の支払いを渋り、監禁生活は長引く。人質も犯人も疲弊していくが、政情も変化していた。
 
ある晩、警察がプッチオ一家に強行突入。人質を救出し、一家全員がいったん逮捕されるが、父と長男、次男以外は釈放。
 
「あなたが有罪を認めれば、息子さん達は無罪放免となるだろう」
 
罪を認めることを勧める弁護士に、父は無表情で言い放つ。
 
「私は無罪だ」
 
父は姑息な手段を使って、生き延びようとし、絶望した長男は自殺を図るが、失敗。
 
ラストシーン。真っ黒なスクリーンに、その後の家族の運命が語られる。
 
長男は獄中でも何度となく自殺を試みるが、果たされず、若くして病死。
 
次男は釈放後、ブラジルやカリブ海を放浪していたようだが、インタビューは実現せず。
 
美術教師だった長女も、若くして病死。
 
次女は親戚に引き取られたが、後には母と暮らす。
 
母は存命だが、取材には応じず。
 
そして父は、刑務所で弁護士の資格を取り、釈放。出所後、若い女性と再婚...。
 
眼つきは鋭過ぎるが、末娘の宿題を手伝うような、心優しい父。もとはといえば、家族思いだったからこそ、失業後、家族のために「ビジネス」を始めたんだろう。
 
だからなのか、父は、本気で自分は無罪だと思っていたよう。
 
でも、自分の息子に罪をなすりつけるような言動には、思わず背筋がゾクゾク。息子の将来を奪ってまで、自分だけ生き延びようとするなんて。
 
なんて、キレイゴトかもしれないな。人間って、複雑だから。
 
ただ、息子、特に長男との間には、一緒に「ビジネス」をしていたときから、奥底に確執が潜んでいたような気もする。
 
当時のアルゼンチンの政情も複雑極まりなくて、アルゼンチン人に訊いても、話したがらなかった。プライドが高いアルゼンチン人にとって、葬ってしまいたい、暗黒の時代なのかもしれない。
 
ひとつ言えるのは、1970年代後半から1980年代にかけての軍事独裁政権下で、多数の「行方不明者」が出たということ。数もはっきりせず(ウィキペディアによると、9,000~30,000人)、どこに行ったのかもわからない。反体制派を中心に、多くの人々が消えてしまったのだ。
 
このあたりのことは、映画「オフィシャル・ストーリー」「タンゴ ガルデルの亡命」で描かれてます。
 
本作品「エル・クラン」のパブロ・トラペロ監督は、1971年生まれだそう。自分の国の黒い歴史を残しておかなければ!といった使命感に突き動かされて、この映画を作ったのかも...なんてことを、ふと思ったりした。
 
すごい映画だったな。館内が明るくなっても、立ち上がれないくらいに。


 
以上です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

山下達郎ライブ 超プレミアムなアコースティック@新宿ロフト

「よく当たりましたね」

その夜、ステージに登場した彼は、開口一番、客席に向かって言った。

「ここ新宿ロフトは、スタンディングなら500人のキャパ。今回のライブは椅子席を入れたので、余裕を持って225人に設定しました。つまり2日間で450人。eplusへの応募は3万組あったそうですよ。(一人2枚までなので最大)6万人。100倍以上の倍率です。おめでとうございます」

 

ある日、eplusから「 山下達郎】新宿LOFT公演 カード決済限定抽選受付のご案内」というメールが届き、なんと!彼がライブハウスで歌うという。

 

ホール公演でさえハズれていたので、当たるとは思わなかったけど、とりあえず申し込み、忘れてたら、「チケットをご用意いたしました」という淡々としたメールが!

 

 

何度も読み直してみたけど、何度も見ても当選。何度も読んでるうちに、心臓がドキドキしてきた。

 

入場待ちの間、隣りに並んでた女性も「当たると思わなかった」って言ってた。忘れてるほうが当たるのにゃ。当たるってわかってたら、誰かに声をかけたのに。もったいない気持ちがこみ上げたのは、当たってから。一人で来ている人が多い印象だったな。みんな当たると思わないから、とりあえず自分だけ応募するパターンが多かったのかも。

 

普通、ライブの入場時は「整理番号50番から60番の方、お待たせしました」ってな感じで、10番か、せいぜい5番ごとに呼ばれるけど、今回は1番ずつ。特別にお呼ばれしたような、プレミアム感が増していく。

 

並んでいる間話し相手だった女性が「行ってきま~す♪」と勢いよく去ってしまうと、歌舞伎町のハズレの路上で、123番を待つ。あたりの風景は、こんな感じ。

 

 

「このビル、新宿ロフト以外のテナントは、すべてホストクラブ」って、達郎がMCで言ってたっけ。

 

 

 

 

 

 

普段のライブは10人編成だそうだけど、今回は達郎のギター、ベース、ピアノの3人。

 

で、椅子席は、これぞホンマもんのかぶりつき。最前列だと、達郎との距離は2m前後か。

 

「椅子席の方々、硬いですね~。リラックスしてくださいね」。

 

と彼は何度か声をかけてたけど、ツバ直撃の至近距離。そりゃ固まるわ。

 

1曲めは知らない曲だった。

2曲めは "Paper Doll"

この曲、高校生のころ、よく聴いたな。バイト先の友達からレコードを借りて。

あのころから今までが、どわーっと、怒涛のように駆けめぐる。遠い昔の歌が、2016年に目の前で演奏されているフシギ

 

彼いわく「なーんだ、普通の構成だよね~と言われることもなく、知らない曲ばっかりだと言われることもないような、マニアにも万人にも受け入れられる選曲にした。なおかつ3人で演奏してサマになる曲(様々な試行錯誤、3人演奏に向く曲、向かない曲について、達郎節炸裂!トーク続く、続く)」。

 

涙が出たのは、アカペラ・コーナーで "So Much In Love" を歌ったとき。心底聴きたかった曲。

 

「このくらいの広さならいけるだろ」と言いつつ、マイクなしのアカペラを披露したり、カラオケで新曲"Cheer Up! The Summer" "硝子の少年"を歌ったり、何が飛び出すかわからないオモチャ箱状態。

 

そう、決して事前に詳しいブログを読んではいけないのにゃ。

 

あたしは万人ウケ派なので、"Bomber"とか"Ride On Time"は、うれしかった。"クリスマス・イブ"も。

 

まあ、歌もすごいけど、トークもすごい。ときどきボヤキながら、語る、語る。ロフトの社長との出会い、社長の政治的信条、達郎の政治観、もちろん音楽関連もたくさん。「ツイッターで呟かないでね」とか、はさみつつ。

 

彼が何度も繰り返していたのは、「ロフトはボクの音楽のゆりかご」という表現。そういえば、シュガー・ベイブの解散コンサートの舞台となったのは、荻窪ロフトだった!

 

「ボクはサブカルの出身。運よくミュージシャンとして成功したけど、うまくいかなかったらライブハウスのスタッフになっていたかも」

 

「昨日は『佐渡おけさ やって~』とか『いい顔してるね~』とか言ってくる人がいて、今晩のほうが気持ちよく歌えた」

 

「何万人もの観客を前にしてライブを成功させる人が、100人を前にしてうまく自分を表現できるとは限らない。一番むずかしいのは、一対一のコミュニケーション。例えば太鼓持ちの芸はすばらしいけれど、観客が少な過ぎて音楽の歴史に残らない」

 

「(クリスマス・イブしかヒット曲がない)一発屋の流行歌手だと思っている人もいる」

 

「お陰様でよく声が出ているから、声が正面に当たって跳ね返ってくるくらい。でもいつ声が出なくなるか、ボクたちくらいの世代のミュージシャンは、みんな心の奥では不安に思ってる。あの人だって(矢沢永吉のポーズか?!)同じ。だから、身体に気をつけて、人生を楽しみましょう」

 

最前列が背の高い男性で、首の動きによって、見えつ隠れつ。いつものライブハウスの風景だけど、垣間見えるのは山下達郎で、彼の声が聞こえてくるフシギモーゼの十戒のように、突然視界が開けたり。

 

ライブが正味3時間、入場待ち、ライブ開始待ちも含めると計4時間立ちっぱなし!終わって、松屋でハンバーグ定食はしっかり食べたけど、家に着いたら全身脱力。

 

伝説のライブハウス新宿ロフトだって、今となっちゃ場内禁煙。開演前「お煙草をお吸いの方は喫煙所でお願いします」と、気弱な若者の声が聞こえてくると、時代は変わったなぁと思う。でも変わらない確かなものも、受け継がれていくんだと、確信した夜でした。骨太に。

 

(敬称略)

 

追記: 録音したわけじゃないので(^^;;彼のコメントは大意です。

 

2016/10/04 @新宿ロフト

 

思えば遠くに来たもんだにゃ

先日はお誕生日コメント、メッセージをいただき、ありがとうございました。昔は誕生日っていっても、そんなにめでたい感はなかったけど、だんだん「ありがたい!」という気持ちが強くなってきた。
 
宇多田ヒカルの歌にあるように「生きているのではなく、生かされている」感覚。
 
10代のころなんて、当時憧れの的だった桃井かおりは別格として、25歳はババアだと思ってた。30歳になった自分は想像できなかったし、ましてやそれ以上なんて!そもそも自分だけは歳をとらないと思ってたフシがある(^_-)
 
ところがどっこい、着実に年齢は重なっていく。特にここ数年「来たにゃ、お年頃」と感じることが増えた。
 
ちょっと前、右手首に突起ができ、気になったので、整形外科に行ってみた。
 
「力を入れるクセがあるので、そのせいですかね〜?」
 
「うーん。(ちょっと言いにくそうに、でも淡々と) まあ、それもあるかもしれませんが、ホルモンバランスの影響かもしれませんね」
 
「🙀😱(ムンク ムンク)」
 
そういえば思い当たるフシが続々。

辛気臭い話になるので、詳細は省略としても、やっぱり「世代」ってあるんだなぁって、最近つくづく実感する。

ミッケに話しかけるときには、「なんちゅうか本中華」とか、「チョットだけヨ」とか、無意識に口をついて出るし、シャワー口ずさむ鼻歌は「会えない時間が、愛育てるのさ~♪」。
(人前では、言葉を選びます(^◇^))

GLIM SPANKY、赤い公園、SCOTLAND GIRL、他にもいろいろ若いバンドたち。ロックしててカッコいいライブだったけど、就寝前にテレビでYouTubeを見るときは、80'sでなごみたい。Duran Duran "Reflex"とか、ユーロビートとか。長く生きてると、それぞれの時代に、大好きな曲が♪

けっこう突っ走ってきたような気もするし、「がんばっちゃう世代」だから、もっとがんばりたい!って気持ちはあるけど、そろそろ少し力を抜きつつ、適度にもう少しがんばろうかと思うようになった。もうちょっと試してみたいコトもあるし。

なんてことをずいぶん前にも呟いた気がする。キャラって、なかなか変わんないんだなぁ。

 
敬老の日は、両親と渋谷でゴハン@旬彩。ベルベット・イースターなのか、ロンドンなのか、思いっきり重い雲に覆われていたけれど、こういう時間をなるべくたくさん作りたいと思う今日この頃。


一見上品なお弁当に見えるけど、案外、量が多い。もちろん、ご飯のおかわり自由。


すっかり元気になって、ふにゃんこ。グルメになりたがるミッケと、駆け引きしながら攻防する日々。
写真を撮ったときは、ふにゃ~としてると思ったけど、牙は出てるし、目もどこか鋭い。
「ふふふ、ネコは一筋縄じゃいかないのにゃ」(ミッケ)