20世紀に入ってから「発明」された唯一の楽器であり、地球上で一番新しい楽器とは?
答えは、スティールパン(スティールドラムとも呼ばれる)。
その誕生秘話と、現在、カーニバルで演奏されるスティールパン競技会のドキュメンタリー、スティールパンの歴史的証人たちのインタビューを織り交ぜながら描く、音楽讃歌!
1940年代、映画に出てくるスティールパン。まだまだドラム缶🛢(Photo:映画.comより)
現在のスティールパン。すっかり洗練されて、楽器らしくなった (Photo:Wikipedia より)
1940年代、イギリスの植民地だったトリニダード・トバゴでは、庶民がアフリカのドラムを叩くことが禁止されていた。工夫してちょっと体裁を変えても、すぐお上がまたダメ出しするイタチごっこ。
そんなころ、3人の若者が「かつて誰も出したことがない迫力ある音を生み出してやろう!」と、捨てられたドラム缶を盗み出す計画を立て、見事成功!フライパンや鍋より大きいドラム缶で作られたスティールパンが奏でる深みのある音は、人々の心を揺り動かした。
独立前の抑圧された時代、ギャングたちの抗争も交え、音楽を愛する若者たちが希望に満ちた未来を求め疾走する!
スティールパンの誕生物語、当時やんちゃだったレジェンド・ジジババ達へのインタビュー、現代のプレイヤー達の演奏、そして外国人達が熱く語るスティールパンの魅力などなど、画面に散りばめられているのは、スティールパンと音楽への愛!愛!愛!
渋谷アップリンクでの上映は、あともうちょっとで終了。ぜひ、劇場の暗闇の中でスティールパンの魅力を堪能してにゃ。
「グッズの売上は地方上映の資金になります」と書いてあったので、ささやかにだけどTシャツを購入!もうデザインが好きで好きで、着倒す予感。
「スティールパンの惑星」予告篇
https://youtu.be/6N69SJDOOuI
アップリンクの上映スケジュール
http://www.uplink.co.jp/schedule#day-7
トリニダード・トバゴには強〜い思い入れがある。1994年と2001年に訪れ、2001年にはカーニバルにも参加♪
実際に見たスティールパンの演奏は大迫力だったし、カーニバル会場で体感したプリミティブな熱気とエネルギー、そして大音量で流れるラガやソカのリズムは、忘れられない。
この映画に出てきた、トリニダード訛りの英語、懐かしかったなぁ。「Arima」と行き先が書かれたミニバスも。向こうではミニバスを「Maxi Taxi」って呼ぶんだよね。あぁ、思い出が蘇ってきて、溢れそう。いつか、トリニダードのカーニバル特集も書こう。