【映画】コンペティション - ラテン的皮肉の応酬がたまらない ペネロペ・クルースとアントニオ・バンデラスが理想的に年齢を重ねていてうれしい

 

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f:id:megmikke:20230602235115j:image 映画『コンペティション』公式サイト3/17(金)ロードショー

 1980年代のペネロペとバンデラスを知っていると、年齢を重ねて落ち着いてなんか欲しくないと心から願う。この映画では、そんな希望が見事に叶い、ペネロペは自らの主張を1ミクロンも曲げない突き進むタイプの映画監督、バンデラスはいい歳して大人気なく自惚れに満ち満ちたスター俳優。

 そんな彼らが、エキセントリックな皮肉の応戦で彩られた会話(ユーモアを含む) の激突を繰り返す。題して『コンペティション』。監督は『ル・コルビュジエの家』のガストン・ドゥプラットマリアノ・コーン。おもしろくないわけがない!

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f:id:megmikke:20230603002115j:image ただ、やっぱりというべきか、あんまり入らなかったらしい。っていうか、よくこの映画が一般公開されたと思う。こういうマニアック系の作品が映画館で観られるなんて、本当に感謝です。

 最近、しみじみ思う。配信は配信でもちろんありなんだけど、映画館で観ると、作品を観た1日の流れまで刻みこまれる。映画館に行く習慣は、このまま持っていたいと思う。

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f:id:megmikke:20230430024237j:image 本当に個人的な印象なんだけど、この作品を観ていて、昔々のATG映画、例えば『エロス+虐殺』を連想したりした。20世紀の視点で見た近未来的な風景があった気がする。
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f:id:megmikke:20230430024227j:image スペイン語はわからなくても楽しめると思うけど、例えばもうひとりの俳優がアルゼンチン人の役で(実際にそう)、彼のアルゼンチン独特のアクセントを皮肉ったりするような場面もあるので、スペイン語がわかればいっそう楽しめると思います。

 2023/06/18から3日間限定で、池袋の新文芸坐で上映されるそうです。

新文芸坐

 

Marzo 2023