彼女のライブを観に行ったのは、(2022年) 3月半ばのこと。最近(6月) は外国人ミュージシャンの来日公演が続々決まり、再びライブが盛り上がってきたが、当時は違った。感覚的に書くと、今年1月はライブほぼ開催されず、2月は中止になるライブと開催されるライブが混在、3月は開催ライブ増加...といったところか。
ほんの3か月弱前のコトだけど、空気は全然違う気がする。
kiki viví lilyという名前を聞いて、ピンと来ない人もいるかも。最初に聞いて、大好きになったのが、この曲。
直球なタイトルだけど、湿度が高い南の島、例えばバリ島あたりのロスメンや、おみやげ屋さんが並ぶ埃っぽい道、そしてシェードを降ろした薄暗い部屋で、飛行機のチケットを燃やす風景が自然と浮かんでくる。2019年のサマー・アンセム。
そして、ひさびさのブルーノート東京、ワクワク♪
案内された座席はピアノ裏。これじゃ、彼女の表情は見えないにゃ、と心の中でボヤキながら座ると、もうひとりスタッフがやってきて、耳元でささやいた(ように感じた)。
「kiki vivi さんの真正面の席がキャンセルで空いたんですけど、いかがでしょうか」。
訊くと、2000円ちょっとの追加でステージ真正面の席に変更できるという。そりゃ、変更するよね。そして、1.5mの至近距離、会場の誰より近くでのライブが始まった。彼女、初々しいせいか、こちらもリラックスして楽しめた。
「ブルーノートでライブができるなんて、夢がかなった」と、彼女は何度か繰り返した。キャリアは長くないので、コロナ禍がなければ、この時期にブルーノート東京のステージに立つことはなかったかも。でもそれもまた運。彼女、強運を持っていそう。
アコースティックでジャジー。2021年1月の配信ライブ@ソニーパークで、雰囲気を味わえると思います。
【Park Live】kiki vivi lily 2021.1.15(fri)19:20~ - YouTube
ライブが終わった後、同じ席に座ったWONKファンの女性とのお喋りで盛り上がったり、高揚感がひしひし伝わってくるようなブルーノート東京でのひさしぶりのライブ体験。やっぱり「リアル」は無限の力を持っているんだなぁ、と実感した夜になった。
1980年台にはすでに老舗だった?!青山ごはん亭も、がんばっててうれしい。
2022/03/13 @ブルーノート東京
(敬称略)