【映画】『スズさん〜昭和の家事と家族の物語〜』懐かしいだけが昭和じゃない 今の時代が失ってしまったモノや生活 昭和に学ぶコトとは?

 

f:id:megmikke:20220113204057j:image

f:id:megmikke:20220114001109j:image
f:id:megmikke:20220114001112j:image

オフィシャル・サイトより スズさん〜昭和の家事と家族の物語〜

 昭和の時代には「洋裁」という言葉が存在していた。あたしはギリギリの世代。母が作ってくれた洋服を着た晴れの日の思い出があり、祖母がセーターを編んでくれたこともあった。が、だんだん洋服は「買うもの」になっていった。

 漬物もお盆の準備も、今の日常生活からは離れてしまったが、向田邦子さんの「父の詫び状」を彷彿とさせるような、昭和の家事の数々がこの映画には記録されている。

 戦前、戦中、戦後を生き抜き、「手を動かしていれば大丈夫」と言いながら、専業主婦として、様々な手仕事を休みなく行っていたスズさん。手仕事の暖かみ、じんわり伝わってくる愛情、勤勉であることの大切さをこの映画が思い出させてくれました。

 当時の暮らしには戻れないだろうし、働き者という言葉はあまり耳にしなくなり、昭和が終わり、平成も終わり、令和になった。

 そんなに遠くない昔、多くの日本人女性が行っていた「家事」の芸術的素晴らしさに、スズさんの人生、時代背景を重ね、長女の小泉和子さんの映像と語りを挿入し、丁寧に描く。地味めな作品だけど、観て、本当によかったと思った。小泉和子さんが館長を務める「昭和のくらし博物館」にも、行かなくちゃ。

昭和のくらし博物館 トップページ

 懐深く、暖かく、包みこむような小林聡美さんのナレーションも、素晴らしい。

f:id:megmikke:20220111120858j:image

f:id:megmikke:20220111120855j:image 年表、写真、コメントなど盛りだくさんなパンフレット。最近、パンフレットは買わないことが多いんだけど、思わず購入。

YouTube予告 映画『スズさん~昭和の家事と家族の物語~』予告編 - YouTube

 

2022/01月 @CINEMA Chupki TABATA