ロングデイズ ・ジャーニー この夜の涯てへ | reallylikefilms
去年の秋のこと、早稲田松竹でビー・ガン監督2本立てが上映された。コロナ禍で観そびれた『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』がやっと観れる!
SNSでは「まさかの満席」なんて呟きもあったので、小躍りしつつ、少し早めに到着。それでも、コロナ感染対策のため席数大幅減だったので、ギリギリセーフ。「入れてみないとわからない」的な対応、チケットは手書き。懐かしいアナログ感。
後半60分の3D映像、驚異的なワンシークエンスショットが話題になったが、今回は2D上映。多くを望んではいけない。観れるだけでも幸せなのにゃ。前に観たけど『凱里ブルース』も、もう1回観ちゃおう。
列に並び、観られることがわかった瞬間に、気が済んでしまったんだと思う。
『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』は、名匠、巨匠へのオマージュが散りばめられ、映画マニアを中心に評価はとても高い。中国では1日で41億円の大ヒットを記録、カンヌ国際映画祭でプレミア上映 等々 中国映画の歴史を塗り替えた、すごい映画なのだ。
デビュー作『凱里ブルース』は成功を収めたが、限られた予算で撮影したため監督は満足できず、再度郷里の凱里を舞台に撮ったのが『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』。細部は違うんだろうけど、普通に観てると、この2本、ほとんど同じ(°▽°)。
どこか『ブレードランナー』を彷彿とさせるシーンもあったりしつつ、ほぼすべてのシーンが曇りの昼間か夜。過去と現実、夢が交錯する複雑で難解な構成。いつのまにか、あたし自身も夢の中...。
ま、(言い訳すると) それもこの映画の楽しみ方のひとつかもしれない。夢か現実かよくわからないんだもんね。ネットをあれこれ見てたら、眠りの沼に引き込まれた人たちもけっこう多く、安心したりして。
それにしたって、やっぱり、この作品を「体験」してよかったと思う。ビー・ガン監督は1989年生まれ。これから、どんな映画を撮っていくのか、果たしてあたしに理解できるのか、楽しみは続く。
そして、見逃した映画を上映してくれる名画座、早稲田松竹さんに大感謝!
【オマケ】
昔々、仕事でよく行って高田馬場駅前の昭和なビルは取り壊されていた。いつかラジオで言ってたっけ。「東京はサグラダ・ファミリアだ」。
どんどん新しいものが出来て、現れ、永遠に未完だと。懐かしいビルは消えても、昔の思い出は、カラダのどこかに残っている。