『めざせ!下北沢全域大イベント!!ガーデンフェス2020 泉谷しげる 全力3日間ライブ』と名付けられた、2日めのライブに行った。
ライブが行われたのは2020年2月15日。新型コロナがこんなに大きな騒ぎになるとは、予想されてなかったころ。いま、振り返ると、ライブ会場にいたあたしは、なんて幸せだったんだろうと思う。
泉谷しげるは、そこにいるだけで強烈な存在。アンコールが始まると「お前ら、もう二度と座れるチャンスはねえぞ、このやろう!」と言ってあおりつつ、70年代のフォークソングは一人称二人称が「キミとボク」で、ほんわか。
鬼の形相とシャイな笑顔が行き来する、人間味が溢れまくるステージ。サービス精神も溢れまくり。1時間ちょっと演奏したところで「休憩前の最後の曲」と言うところが「最後の曲...」と言ってしまった後のフォローは「金返せ的なコトを言ってしまいました」。
1時間ちょっと演奏して、アンコールやって、普通に去っていくアーティストは珍しくないからね。とことん楽しませようという心意気、カッコよかったなぁ。もちろん『春夏秋冬』も歌ってくれた。
1日めは2時間40分、ぶっ続けで演奏したんだそう。「疲れた〜」。というわけで、2日めは休憩あり。「やばいだろ、オシッコが」。
コンプライアンスが幅を利かせる、今の世の中。「えっ、それ、言っちゃっていいの?」ってような話もちょいちょい出てくるけれど「これでいいのだ」。いろ〜んな意味で萎縮し過ぎているような昨今だからこそ。
人間が歌って喋る、その存在感に圧倒されまくった。AIじゃなくてね。
彼は、言い切った。
「お前らがパタっと倒れたら、オレが助ける」。
反対は反対、賛成は賛成と、ハッキリとカラダで表してきた、こういう言い方はクサ過ぎるけど、男の生き様がほとばしる。70歳を越えて、このエネルギー。強烈なパンチを喰らった。生き方を見直そう。
そうそう、ライブ後半、客席へと降りてきて、通路を歩きつつ歌い、叫ぶ彼。思わず「キャーッ!」と声を上げ、手を伸ばして触っちゃったけど、いっそのこと、抱きしめればよかったかも、うふっ。
2020/02/15 @下北沢GARDEN