未知の食感がどんなものなのか、ナイアタマを振り絞って考えてみた。が、ふさわしい言葉が見つからない。ふとテーブルの脇のメニューに目をやると、さりげなく立てかけてある紙には、こう書いてあった。
「私達のとんかつは、豚肉の旨味、風味、柔らかさ、きめ細かな歯ごたえ、脂の溶け方、肉汁がまったりと甘くとろける触感、パン粉のサクサク感、油の香りなどを大切にしています」。
そう!ここにすべて!すべて!凝縮されている。おいしいトンカツはけっこう食べたけど、肉汁がまったりと甘くとろけたことは、なかった。
運ばれて来たときの第一印象は地味だったけど、一口食べてビックリポン!特に岩塩とのマッチングが素晴らしい。ソースで食べ続けて来た自分が、とてつもないお子ちゃまに感じられる。食後にジャスミン茶でスッキリするのも、新鮮。外国人も多かった。ネット時代とはいえ、みんな目利き。
女性の一人客は何人もいたけど「キャベツおかわりしますか?」「ゴハンよそいますか?」と、あたしだけにきく。 そんなとき「天然バナナ海老フライ」を発見。ラテンアメリカの揚げバナナを連想し「バナナと海老フライ」かと勝手に妄想したけど、お店のお姉さんに訊いてみたら「バナナ海老」という海老があるんだそう。
「またお越しください。特ロースを食べていってください。お味も量も全然違いますから」。
これ以上おいしいロースとんかつ? 思いを馳せつつ、量に弱いことを見抜かれたことを自覚。
13:30頃到着。10分弱待って入店。ラストオーダーが14:00で、その10分前くらいには、席がどんどん空き始めた。次回もこのパターンにしよう!と思ったけど、念のため、お姉さんに確認したら「今日は暑いから空いているけど、普段は13:00頃で終わっちゃう」んだそう。そっか、だから早い時間から、みんな行列してるのね。次回は特ロースか、バナナ海老フライか、悩みどころ(^_-)。