憤怒の河を渡る(その2) 一蘭@下北沢

 あまり時間がないけれど、お昼抜きはありえない。駅の近くでちゃちゃっと食べようと歩き始めたら、出会ってしまいました大人気ラーメン店「一蘭」。

 新宿三丁目のお店は、午後3時とか4時とか、中途半端な時間でも行列していた。定食派のあたしは、そこまでして...っていう気持ちが強く、縁がないまま現在に至る。

 でも今日は3人しか並んでいない!一度は経験してみようと、暖簾をくぐった。

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 券売機でチケットを買う方式。定番らしき替玉付きとんこつラーメン(980円)にした。カウンターに座ると紙が置いてあり、味の濃さ、こってり度、にんにく、ねぎ(白、青)、チャーシューありなし、秘伝のタレの配合、麺の硬さなどの項目に好みのチェックを入れる。

 カウンターは板で仕切られていて、1人分のスペースは広くないが、隣りの人と肘がぶつかるようなコトは起こり得ない。

 厨房との間も仕切りがあり、厨房にいる人の手元は見えるけれど、顔は見えない。ラーメンの好みは紙に書いて渡すので「お願いします」なんて、言う必要もないのかもしれないけど、顔が見えない人とひと言でも会話するって、不自然な気がする。ラブホじゃないし。

 程なく、ラーメンが運ばれてくる。抑揚なく「お待たせしました。ごゆっくりお過ごしください」的なことを言われ、スダレが下され、カウンターの前は、ほぼ壁状態に。

 替玉を頼むときは、テーブルの上のセンサーに替玉券を置くと、すぐ持ってくる。

 食べている口元を見られたくない、替玉を声に出して注文したくない、と考える人が増えているとか。だからゆっくり、心置きなくラーメンが味わえるように、こういうシステムにしたらしい。

 席の前には、こんなコトが書かれた紙が貼ってある。

「声を出さずに注文できる替玉方法

   周りを気にせず召し上がれる環境

   (目の前の仕切り、仕切り壁等)」

 出てきたラーメンは、ショボかった。薄〜〜〜いチャーシューがたった2枚。事前に青か白か?と質問項目があったわりには、すぐ数えられるくらい少量のネギ。麺は確かにおいしいけど、量が少ないので、替玉あって一人前といった印象。

 スープは確かにおいしかった! ラーメンライスの誘惑が忍びよってきて、ついつい小ライス(200円)をオーダー。でも小ライスを追加するときは、声を出す必要があるみたいよ。

 タンパク質も野菜もごくわずか、炭水化物祭りで1180円は、いかがなものか(小ライス頼むなって話もあるけど(^_-))

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 人とのコミュニケーションを極力少なくしたこういうお店が大人気なんて世も末って、食べ終わった直後は思ったけど、すべてが大変化を遂げる昨今、新しい選択肢ができたっていうコトなのかもしれない。実際に行って体験できたのはよかったけれど、あたしは普通に声を出して、顔を見て、コミュニケーションできるお店を選びます。

 残さずいただいておいて言うのも何だけど「この一滴が最高の喜び」にも共感できない。今日はおいしかったけど、継続的にこのスープ飲んでたら、塩分摂り過ぎ。なので、一蘭に行くのは、これが最初で最後なのにゃ。