ヘレン・メリル さよならコンサート

14歳から第一線で活躍、"You'd Be So Nice To Come Home To" があまりにも有名なヘレン・メリルが引退公演を行うと聞き、またまたブルーノート東京へ。にゃんと!ジャズ歌手として約70年のキャリアを誇るレジェンド中のレジェンド。

オープニングはピアノ、ベース、ドラムスのトリオが、小気味いい大人のジャズを演奏。もうシビレました。改めて、ここってジャズクラブだったのね、と認識。

収容人数は400人だそう。コンサートホールではなく、「クラブ」の程よい大きさ、ステージでの演奏がカラダにビシビシ伝わってくる。

力は抜けているのに、バシッとリズムが決まるドラムとベース、そして軽やかなピアノ。しばし身をまかすの巻。


ヘレンはステージに上がると、ガッツポーズ?!エネルギーがほとばしった。それでいて、喋ったり歌ったりすると、かわいいおばあちゃんになる。キュートなばあちゃん、理想型だなぁ。

"Am I Blue" "Summertime" "Bye Bye Blackbird" "All Of Me" などなど、スタンダードなジャズの名曲を続々歌唱。ジャズって、いいな。

そしてアンコール前のラスト曲は、もちろん "You'd Be So Nice To Come Home To"。

昔、レコードで聴いた、聞き慣れたバージョンがどこからか流れてくる。

"From heaven?" と女優チックに天井を見上げるヘレン。大きくフリを付けながら、声を出さずにワン・コーラスだけ一緒に歌ってから、生歌へ。

口パクする、その仕草がとってもかわいくて、抱きしめたいくらい。

アンコールの "S' Wonderful" を歌い終えると、花束贈呈。暖かいオーディエンスの拍手喝采に見送られ、70年もの長い間歌い続けた歌手がステージを降りる。クラブ全体がハッピー・オーラに満ちた、その瞬間に立ち会えて、幸せ。

ところで、隣りに座った女性と話してたら、1970年代に活躍したバンドのライブにたくさん行ってるって話をしてた。リトル・フィートの名前が出るくらいだから、かなりシブくて、マニアック。

「今、一番行きたいライブは?」と彼女に訊かれ、その場では出てこなかったのにゃ。観たいのに観れてないライブか...。よくよく考えてみると。 

まずはT.Rex。もはや不可能だけど、マーク・ボランの妖艶な魅力にノックアウトされたかった。

そして来日はあり得ない、アルゼンチンの大御所Fito Páez。ネットで事前に世界のチケットが入手できる今の時代だから、行けるうちに、観れるうちに観ておいたほうがいいよね。ベネズエラのLos Amigos Invisiblesも。

7が3つ並ぶと、ついつい写真を撮ってしまう小市民(^^;)

オマケ:麻生太郎宅近くで見かけたツツジ