旧洲崎パラダイス

図書館の通路を歩いていたら、旧赤線などの歴史的な風俗を特集した書棚発見。はぁぁ、こういうコーナーってあったのね。
 
で、「赤線跡を歩く〜消えゆく夢の街を訪ねて」という本を借りてみたら、意外な場所が旧赤線だった。例えば、芝浦や五反田、調布などなど。
 
完全に初耳だったのが「旧洲崎パラダイス」。すでに「洲崎」という地名は残ってなくて、現在の東陽町と木場の間あたりに、吉原の向こうを張るような大規模な遊郭が存在していたそう。
 
というわけで、行ってみることにした。東京メトロの駅はほぼ制覇したと思っていたけど、東陽町は初めて降りるかも。
 
地上に出ると、現代の象徴?!巨大なROLEXのビル。
信用組合の店名に「洲崎」という地名が残っていた。
赤線が廃止されたのは、さすがにあたしでもリアルタイムでは知らない昭和33年(^_-)。半世紀以上の時間が流れ、あたりはすっかり静かな住宅地。
 
数年前まで建物が存在していたというかつての有名店「大賀」も取り壊され、瀟洒な戸建てに生まれ変わっていた。
 


当時を彷彿させる、数少ない建物たち。
 
 

 

 
かろうじて残っていた、昭和な建物たち。
 
都営住宅脇の公園でひと休みしてたら、隣りに古い碑があった。よくよく見ると、遊郭で亡くなった方々の慰霊碑のよう。拡大すると「洲崎遊郭」「三業組合」といった文字が見えます。
 
往時の盛況っぷりを知るには「洲崎パラダイス 赤信号」という映画がいいと、あちこちに書いてあったけど、さすがにアマゾンプライムには見当たらない。大昔の作品をいろいろ探してたら、溝口健二監督の遺作「赤線地帯」(1956) を発見!
 
お金のため、家族のために身体を売る遊女たち。60年前の日本は、まだ貧しかった。深刻な展開に、思わず暗くなる。唯一の救い?は、京マチ子の弾けっぷり。
 
 
さて、現在。旧洲崎パラダイス、現東陽一丁目には、こんな看板がある。みんな、ピン!と来ることは、同じみたいね( ̄▽ ̄)