ああ面白かったと言って死にたい

郊外のとある駅で、時間が余った。
小雨、しかし傘がない。
使い捨て傘は、買わない主義。早々に捨てるなんて、もったいない。
駅前の(昭和な)駅ビル、子供のころのデパートみたいな雰囲気。本屋さんがあった。平積みになってる本たち。真っ先に目に飛びこんで来たのが、これ。

佐藤愛子箴言集 ああ面白かったと言って死にたい』

中学生のころ、雑誌non-noで佐藤愛子さんが書いていた「娘と私の部屋」というエッセイが大好きだった。娘の響子さんとの抱腹絶倒なやりとりが、ちょっと羨ましくもあった。中学生は、多感だからね。

(「娘と私の部屋」で検索してたら、響子さんのブログが!)

いま、このタイミングで、この本と出会ったのは、何かの意味があるのかも。

「老いは人生の総仕上げである」

「思い通りの人生は退屈である」

「めげずに生きようとする力」

などなど、いくつかの項目ごとに、箴言が詰まっている。

もうどれもすごいけど、特にこのふたつ。

「スローガンのハタ迷惑」
いつまでも美しく、若々しく!
自分は老いたと思うときから老いは始まるのです。
そういえばそうかもしれないが、人目には老いが見えているのに、自分では老いたと思わないのも、これまたハタ迷惑なことではないだろうか。(抜粋)

「私の健康法」
確実なことは「その時のその人にとって必要な食物」であり必要な運動である。だから私は一般的な健康法や健康食品には関心がない。(抜粋)

ずいぶん昔に書かれたものもあるし、時代がかった表現もあるけれど、情報が溢れる2016年になっても、不滅な言葉の数々。

力を入れて、力まずに。がんばろう。