浜岡原発(前編)

「実際に原発を見ると、冷たくて、無機質、自然界に存在してはいけないものだと感じた」という話を聞き、一度は実際に見てみなければ!と思っていた。そして、そのときが来た。

早い話が、軍事施設。入口では構内に入るためのIDチェックが行われていた。南米のどこかで見たな、こんな光景。そりゃそうだ、規制しなかったら、過激な原発反対派からテロリストまで、誰でも入れてしまう。

原発の隣りに、浜岡原子力館という、以前、渋谷にあった電力館のような、立派な展示館がある。

2階からは原発を見渡せるが、もちろん撮影は禁止。警備員さん常駐。

想像していた原発のイメージは(なぜか)テラテラ光る、金属製の円柱の建物だった。しかし実際には巨大な倉庫といった感じの四角い、肌色の建物だった。周囲の風景と調和しやすい肌色にしたのは、物々しく感じさせないための配慮か。

原発周辺には、たくさんの鉄塔があり、鉄塔に挟まれて大鳥居が、スクっと立っている。自然の中で人間が営んできた歴史、ひとつの象徴である鳥居を鉄塔が囲んでいる風景は、忘れられない。

そして、とても海に近い。海のすぐそばに立っている。

原子力館では、ゆるキャラ?をふんだんに配置、楽しく原子力を学べるつくりになっている。

なぜ、原子力が必要なのか?

酸性雨、オゾンホール、砂漠化、熱帯雨林の減少、海洋汚染、温暖化、人口の爆発的増加、底をつく化石燃料...。

思わず、なるほど〜!と頷いてしまう。

館内では、若いお母さんが子供を遊ばせていたり、お年寄りの姿も目につく。映画上映もあった。時間がなくて映画は見れなかったけど、プラネタリウムのような劇場の中を、とても感じいい女性スタッフが見せてくれた。

御前崎に到着したときの情景が、ふと蘇った。片側3車線のガランとした広い道。人はもちろん、クルマもほとんど走っていない。民宿のおねえさんが、言っていた。

「ここには何もないんです」

(来週に続く)